2024-01-26
大切な方が亡くなった落胆は、想像を絶するほどに大きいものです。そのような訃報を受けた場合は、返信の内容に悩む方も多いでしょう。そこで当記事では、相手に失礼とならないためのお悔やみの言葉や、一般的な例文を、詳しくご紹介していきます。
お悔やみの言葉とは、大切な方を失ったご遺族に対し、共に故人様の死を悼みながら思いやりをもってかける言葉のことです。身内の死を目の当たりにした方は、精神的に大きなダメージを負っています。したがって訃報を受けた側は、いたわりの心を持って慎重に対応する必要があるのです。
お悔やみの言葉は、弔意を込めて送ることが大切です。お相手の気持ちがデリケートになっている時だからこそ、失礼のない文面を送るべきでしょう。
訃報の知らせは、電話やメールのほか、ラインでも届くことがあります。ラインは近年多くの方に利用されている無料のコミュニケーションアプリであり、手紙や電報よりも連絡に早く気付けるため、素早い段階で返信できる利点があります。よって、仲の良い方同士で利用されることが増えているのです。
普段から親しくやり取りをしている間柄の方から、ラインで訃報が届いた場合は、すぐにお悔やみの言葉を返信しましょう。訃報は非常に繊細な内容のため、既読が付いたまま返信がない場合、ご遺族が不安になってしまうかもしれません。
従来お悔やみの言葉とは、ご遺族の元へ駆け付けて直接告げる、お通夜やご葬儀で伝える、お悔やみの手紙や弔電を打つなどの伝え方が一般的です。すなわち、ラインでお悔やみを伝える行為は、あくまで略式のものなのです。したがって、普段親しくしていない方へラインでお悔やみを伝えることは、控えるようにすべきでしょう。
しかしながら、ラインはご遺族のご葬儀準備を妨げることなく伝えられるというメリットもありますので、普段やり取りしている方同士の使用は問題ありません。
では、身内が亡くなったご友人や、会社関係の方に送るラインの例文を3つずつ挙げていきます。ご参照ください。
この度は、お父様(お母様)のご不幸、誠に残念でなりません
さぞかし無念のことと存じますが、どうかお力落としなさいませんように
心からご冥福をお祈りします
なお、ご返信は不要です
ご遺族は、ご葬儀の準備や故人様と過ごすことで、メールの返信に時間を取るのが難しい状況です。返信不要の気遣いは重宝されることでしょう。
突然のご不幸に、胸がつぶれる思いです
さぞかしお力落としのことと存じます。心よりお悔やみ申し上げます
何か力になれることがあれば、いつでもご連絡ください
子どもに先立たれれば、相当なショックを伴います。「何かできることがあれば」との一言を添えるなど、ご遺族に寄り添える文面を送りましょう。
この度は、ご主人様(ご令室〈※れいしつ〉様)のご逝去を伺い、言葉が見つかりません
どうかお力落としなさいませんように、お子様のためにもご自愛ください
心よりご冥福をお祈り申し上げます
なお、ご返信は不要です
長い年月の間、連れ添ってきた配偶者を失う心の負担は相当に大きなものです。励ましの言葉をさり気なく交えた文章を送りましょう。
この度は、お父様(お母様)のご逝去を伺い、大変驚いております
心から哀悼の意を表します
仕事のご心配は気にせず、どうか最後の時間を大切にお過ごしください
なお、大変な時だと思いますので返信は不要です
仕事の心配をしないようにとの一文を入れ、お相手に安心感を持っていただけると良いでしょう。
この度は〇〇様(故人様の名前)のご不幸に際し、心からお悔やみ申し上げます
今は本当につらい時期とは思いますが、どうか無理をしすぎないでください
何か手伝えることがあれば、遠慮なく連絡ください。
なお、返信は不要です
仕事に対する心配無用の一文に加え、相手のコンディションを気遣う文面を入れても良いでしょう。
ご身内にご不幸があったと伺い、大変驚いております
本来であればお目にかかりお悔やみ申し上げたかったのですが、都合によりメールでのお伝えとなり大変申し訳ありません
心からご冥福をお祈りいたします
なお、このメールへのご返信には及びません
上司や取引先へ送る文章には、直接伺えなかったことへの謝罪を入れ、哀悼の意を示しましょう。
有限会社〇〇(会社名)の〇〇〇〇(部署名、氏名)です
この度はご身内のご不幸、誠に残念でなりません
心から哀悼の意を表します
しばらくはご多忙かと思い、略儀ながらメールでのお悔やみとさせていただきました
なお、このメールへのご返信には及びません
送る相手が取引先の場合は、会社名と氏名を記載するのを忘れないようにしましょう。
ラインでお悔やみをお伝えする際、どんなに親しい間柄であっても守るべきマナーがあります。悲しみの最中にいるお相手には、くれぐれも失礼のないよう文章を作成しましょう。
お悔やみの文章は、短く簡潔にまとめるのが基本です。ご遺族はご葬儀の準備や参列者の対応など、慌ただしい時間を過ごしているため、長い文章を読む時間が取れません。丁寧な文章、かつ弔意が伝わるようにまとめることが大切です。
お悔やみの言葉だけではなく、ご葬儀関連での忌み言葉は避けるようにしましょう。忌み言葉は日本古来の風習から、さらなる不幸を呼ぶと信じられているためです。
忌み言葉の一例として、不吉を連想させるもの(浮かばれない・死・苦しい・迷う)や重ね言葉(重ね重ね・返す返す・いろいろな・次々)があります。
親しい間柄とはいえ、死を軽んじていると誤解を受けやすいスタンプや絵文字は、使用しないようにするのが基本です。例え、先方からの訃報でスタンプや絵文字が使用されていたとしても、こちらからの返信のお悔やみでは、スタンプや絵文字を使用しないようにして文章を作成しましょう。
かつてお悔やみの言葉といえば、直接会って伝えたり手紙や電報を用いたりするのが誠実であると考えられてきました。ただし近年では、メールやラインで訃報を受け取り、お悔やみを返すことも珍しいことではなくなってきています。ラインで弔意のやり取りを行う場合でも、しっかりと節度を守り、お相手に失礼がないようマナーを守ることを意識するのが大切です。
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