
公開日2019/06/21|最終更新日2019/06/21
仏式でお葬式を行うとき、僧侶を呼び読経していただいたり、戒名をつけていただいたりします。その時、お布施が必要になります。このお布施とはどのようなものなのでしょうか?また、お布施として包む金額や渡し方のマナーについて説明していきます。
お布施とは葬儀や法事などの宗教的儀式のとき、僧侶に供養してもらった場合にそのお礼として渡す謝礼のことをいいます。
葬儀や法事にかかる費用のことではなく、寄付とか感謝の「気持ち」を金銭(場合によっては物品)で表わしたものになります。
ですから、費用に対する対価というわけではないので決まった金額はないのです。
お布施の金額が決まっていないといっても、葬儀に僧侶を呼び読経していただいたり、戒名を書いていただいたりした場合はお布施が必要になります。どのくらいの金額を包むのが常識的なのでしょうか?
お寺によっては、お布施の金額をはっきりと指定してくるところもありますが、「お気持ちで」と言われることが少なくないので、困ってしまいますよね。そういうときは、葬儀を依頼した葬儀社に尋ねたり、僧侶に「みなさんは、どのくらいのお布施を包むことが多いですか?」と聞けば、教えてくれることもあるので、その言われた金額を参考にするのもいいと思います。
お布施の表書きは、奉書紙に「お布施」「御布施」と書き、下のほうに「喪主の名前」もしくは「○○家」と書きます。
葬儀のときの香典の表書きは「薄墨」を使う場合もありますが、お布施の場合は普通に濃い墨で書きます。
また市販の「お布施」の封筒を利用しても問題ありません。
お布施に水引は必要ないといわれますが、地域や金額によって使用することがあります。
葬儀の費用は葬儀社に支払いますが、お布施は僧侶に直接渡しましょう。
葬儀がはじまる前もしくは、葬儀が終わった後に渡すのが一般的です。その際、「本日はよろしくお願いいたします」「本日はありがとうございました」など、感謝の言葉を添えるとよいでしょう。
お布施は、直接手渡しではなく、袱紗や切手盆にのせ僧侶に渡します。
葬儀の香典は「新札を使わないで包む」といわれることがありますが、お布施に関しては、特に決まりはありませんので、旧札・新札どちらを包んでも大丈夫です。
宗教法人であるお寺がもらうお布施などは非課税のため、本来なら領収書を発行する必要がありません。
一方、遺産相続のとき、葬儀にかかった費用は控除対象になるので領収書が必要になります。
この場合、お寺に「お布施の領収書をください」と言い出しづらいですが、言えば発行してくださるお寺もありますので、遠慮せずお願いするのがいいでしょう。
お布施という言葉はもともと仏教の用語のことをいいます。だからといって、仏教ではないからとお布施は必要ないわけではありません。言葉は違いますが、供養の祈りを捧げていただいたお礼として、以下のような表書きの謝礼を渡します。
キリスト教では、「献金」「御礼」と表書きをし、神父さん、牧師さんに渡します。
神道では「御祭祀料」「御榊料」「御礼」「御食事料」と表書きをし、神官に渡します。
包む金額に悩んだら、古くからいる教会の信徒さんや氏子さんたちに尋ねるのも良いでしょう。
お布施は、なかなか人に聞きづらいことのひとつです。
地域の慣習や風習、宗派によってもずいぶんと違いますが、わからないことは、葬儀社に一度、相談すると良いでしょう。
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