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戒名の値段はいくらぐらい?相場や戒名料を渡すタイミングやマナーも解説します

公開日2022/01/21|最終更新日2022/01/21

故人様が亡くなった際に、「戒名」という名前が授けられます。戒名は死者の魂を供養するうえで欠かせないもので、お葬式を執り行う際にも必要な名前です。戒名を授けてもらう際に必要な料金のことを、「戒名料」といいます。

しかし、この「戒名料」という言い方はバブル後期に人々によって作られた造語で、「戒名料」という言葉は存在しません。世間一般で使われている「戒名料」とは、本来戒名を授けてもらったお礼の気持ちとしてお寺へ包むお布施のことを指しています。

それでは、戒名を授かった際に、お布施はいくら包めばいいのでしょうか。今回は戒名の相場や、お布施を渡すタイミング、お布施のマナーについて解説していきます。

そもそも戒名とは?

そもそも、戒名とはどのようなものでしょうか。「戒名」とは、故人様が亡くなったあと極楽浄土へ行き、仏の弟子になった証として授かる名前のことです。宗派によってその呼び方はさまざまで、浄土真宗系では「法名」、日蓮宗系では「法号」と呼ばれています。

戒名はわたしたちに馴染みのある「苗字」+「名前」という構成とは異なり、「院号」「道号」「戒名」「位号」の4つで構成されています。「位号」にはさまざまな種類があり、位号が何になるかによって戒名の格が決まっており、文字数が多いほど格が高いです。

戒名を授けてもらう場合は、代々お世話になっている菩提寺に授けてもらうのが一般的です。しかし菩提寺が遠方にある方や、都合がつけられないなどの事情がある場合は、同じ宗派の別のお寺にお願いする場合もあります。

戒名の値段相場

それでは戒名を授けてもらった際に、施主はいくら包めばいいのでしょうか。戒名には決まった価格というものがありません。あくまでも「お気持ち」としてお布施を包むことになるため、いくら包めば良いのか悩んでしまう方も多くいらっしゃるでしょう。

戒名に決まった金額設定はありませんが、一般的な相場というものは存在します。それぞれの宗派や菩提寺によって相場は異なりますが、10〜100万ほどとなっています。なぜこれほど相場の金額に幅があるのかというと、「位名」によって相場が変わってくるからです。

この項目では、戒名の「ランク」ごとのおおよその相場について解説します。

信士(しんじ)・信女(しんにょ) ~500,000円
信士は男性、信女は女性につけられます。戒名の中で最も一般的とされている位名です。
居士(こじ)・大姉(だいし) ~800,000円
居士は男性、大姉は女性につけられます。信士、信女よりもランクが高く、生前にお寺へ多く貢献した信仰度が高い人につけられることが多いです。こちらも一般的な位名とされています。
院号 ~1,000,000円
居士・大姉よりもランクが高く、生前にお寺を建立するなど、大きな功績があった人に送られる位名となります。
院殿号 1,000,000円~
元々は天皇など相当の位にいた方々が授かっていた称号で、位名の中で最もランクの高い位名です。有名人では、黒澤明監督や、手塚治虫氏などが院殿号を賜っています。

※上記の表はあくまでも目安となりますので、菩提寺がある場合は菩提寺にご相談ください。

戒名料を分からない場合はどうすればいい?

戒名の名前によって相場が変わってきます。ひとつの位号でも200,000円〜700,000円と大きな幅があります。また、律宗と浄土真宗では位名をつけないのが普通であったり、真言宗では梵字を使ったりと宗教によって戒名の構成は若干異なり、お布施の相場も変わってきます。

渡すべき戒名料が分からない場合は、僧侶に金額を相談してみるのもいいでしょう。しかし直接金額を聞くと「お気持ちで結構です」と答えられてしまう場合が多いので、「みなさんはいくら位包んでいますか?」と聞くのをおすすめします。

それでもはっきりした回答が得られない場合は、葬儀社に聞いてみるか、もしくは親族の年長者に聞いてみると、おおよその金額が分かるでしょう。

戒名料を渡すタイミング

それでは、戒名に対するお布施はいつ渡せばいいのでしょうか。一般的にはご葬儀のお布施と同じく、ご葬儀が始まる前に渡すのが適切です。しかしご葬儀の施主はなにかと忙しく、ご葬儀前に渡せないこともあります。その場合はご葬儀後でも問題はありません。

戒名料を渡す際のマナー

お布施を渡すときには、直接手渡しするのはマナー違反とされています。お布施は袱紗(ふくさ)に包み、お盆に乗せて渡すようにしましょう。

また、渡す際には一言添えて渡した方が、感謝の気持ちが伝わります。ご葬儀前であれば、「本日はよろしくお願いいたします」。ご葬儀後であれば「ありがとうございました」と一言添えてお布施を渡しましょう。

袋の選び方や表書き、熨斗(のし)に関してはそれぞれの地域や宗派で異なるため、親族や葬儀社に確認しておきましょう。

まとめ

ご葬儀を執り行うにあたって、施主は会場の手配や参列者への連絡などの事前準備が必要です。そのため、戒名に対するお布施にまで頭が回らないことが多いです。

事前に戒名の平均相場をあらかじめ把握しておくことでご葬儀の準備をスムーズに行うことができます。終活中の方であれば、自分のご葬儀にいくら用意しておくかの目安にもなります。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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