意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
知っておきたい葬儀の知識
知っておきたい葬儀の知識
動画でみる葬儀の知識へ動画でみる葬儀の知識
さいたま市の葬儀社セレモニーのHPへご葬儀はくらべて選ぶ時代
お問い合わせ・資料請求はこちら
お電話よる資料請求・お問い合わせ0120-41-1147

2022-12-02

通夜の「目覚まし」とは?意味合いやマナー・費用相場について解説

通夜の際、ご遺族に目覚ましとして夜食を渡すのは、熊本県をはじめとする九州地方を中心に残っている風習です。香典とは別の目的や役割があり、忘れてしまうと故人様やご遺族への失礼にあたる場合があります。

今回は意味合いやマナー、費用相場を中心に、通夜の目覚ましについて解説します。風習の残っている地域の通夜に参列する方は、故人様やご遺族の失礼にならないように注意しましょう。

通夜の「目覚まし」とは?

通夜目覚ましは、九州地方の一部地域で残っている風習です。これは、通夜の際にご遺族が眠ってしまわないよう、目覚ましを兼ねて夜食を渡すというものでしたが、現代では相場に合った金銭をご遺族に渡すのが一般的になっています。

目覚ましの3つの意味

通夜目覚ましには、主に下記3つの意味があるとされています。

<目覚ましの3つの意味>

・ご遺族が目を覚まし線香を絶やすことなく過ごしてほしい

・故人様がもう一度目を覚ましてほしい

・故人様の死を通じて仏法の目覚めにつながる

3つの意味について、次項で詳しく解説していきます。

①ご遺族が目を覚まし線香を絶やすことなく過ごしてほしい

ご遺族は、故人様の極楽浄土の旅が無事に終わるよう、通夜の間は線香を絶やさないようにしなければなりません。しかし、途中で睡魔に襲われてしまい、線香の火が消えてしまうことも少なくありません。このようなことがないよう、「きちんと見守れることができますように」と気持ちを込めて渡すといわれています。

②故人様にもう一度目を覚ましてほしい

故人様を失った悲しみや喪失感は、簡単に受け入れられるものではありません。気持ちを整理するのにも長い時間が必要です。このようなご遺族の気持ちを配慮し、もし願いが叶うのであれば、故人様が目を覚まし、できることなら生き返ってほしいとの願いを込めて通夜目覚ましを渡すともいわれています。

③故人様の死を通じて仏法の目覚めにつながる

仏教には、ご遺族が故人様の死を悼み、極楽浄土への往生を願うことで仏様とのご縁につながるという考え方があります。そのため、通夜目覚ましを行うことは仏法への理解が深まることと同義で、「仏法の目覚めにつながる」ともいわれています。

目覚ましの費用相場

目覚ましの相場は1,000~3,000円で、香典のように数万円単位の大きな金額を包むことはありません。菓子折りやお酒などの品物を渡す場合も、1,000~3,000円程度の品物を渡します。

菓子折りは、生ものや冷蔵が必要なものなど日持ちしないものは避け、せんべいや羊羹などを渡すと良いでしょう。また、個包装になっているタイプだとご遺族で分けやすく、より親切な印象になります。

目覚ましのマナー

地域や寺院によって少々異なるものの、目覚ましには下記のようなマナーがあります。

<目覚ましのマナー>

・不祝儀袋に包む

・表書きは「御目覚まし」と書く

・袱紗に包んで持参して受付で取り出して渡す

ご遺族に余計な負担をかけないよう、正しい方法で目覚ましを準備しましょう。

不祝儀袋に包む

ご遺族に金銭を渡すときは、直接渡さず不祝儀袋と呼ばれる封筒に入れて渡すのがマナーです。不祝儀袋には、実際に水引が結ばれているものや、水引が印刷されているものがあり、金額によって使い分ける必要があります。

たとえば、5,000円以下なら印刷されているタイプ、10,000円以上なら実際に水引が結ばれているタイプを選ぶのが基本です。目覚ましは多くても3,000円程度のため、水引が印刷されているタイプを使います。また、水引は黒白のものが適切です。

表書きは「御目覚まし」と書く

不祝儀袋の表書きには「御目覚まし」と書きます。地域によっては、「お目覚まし」「お目覚まし料」「御目覚まし料」などと書く場合もあります。参列する地域でどのように書くのか、事前に確認しておくと良いでしょう。

なお、表書きには「涙で墨がにじんでしまった」「突然のことで墨を準備できなかった」など悲しみの気持ちを表現するため、薄墨を使用するのが適切です。

袱紗に包んで持参して受付で取り出して渡す

袱紗に包んで持参し、受付に渡します。包む袱紗の色は、紺色や藍色などの寒色系かグレーや茶色など落ち着いた色合いのものを選ぶのが一般的です。このとき、「目覚ましです」と一言添えて渡すと、香典と混同してしまう心配がないでしょう。

また、目覚ましではなく香典を先に渡すのがマナーなので、逆にしないよう注意が必要です。受付が別で設けられている場合もあるため、間違えないよう事前に確認しておきましょう。

同じ袱紗に香典と目覚ましを包んでも問題ありませんが、ご遺族に渡す目的や役割は異なります。同じ袱紗に包んだとしても、不祝儀袋は別々のものを準備しましょう。

まとめ

目覚ましは、九州地方の一部地域に残っている風習で、昔は現金ではなく夜食を渡していました。一般的な香典のように、大きな金額を包んでご遺族に渡すものではありませんが、さまざまな願いが込められた大切な風習として今でも残っています。目覚ましのことで悩まないようにするためにも、不安な方は今回ご紹介した内容を見直し、大事なポイントを押さえておくようにしてください。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


「葬儀知識・マナー」に関する記事

一膳飯とは?箸を立てる意味やご葬儀での供え方について解説

一膳飯とは?箸を立てる意味やご葬儀での供え方について解説

ご葬儀には古来よりさまざまな慣習があり、時代と共に消えていった習わしや現代まで語り継がれたしきたりがあります。その中で受け継がれているものの中に、食に関する「一膳飯(いちぜんめし)」という慣習が残っていることはご存じでしょうか。 当記事では、一膳飯の意味やご飯へ箸を垂直に立てる理由、ご葬儀での備え方などについて、詳しく解説していきます。

享年と行年の違いとは?どっちを使うべきか、計算方法もあわせて解説

享年と行年の違いとは?どっちを使うべきか、計算方法もあわせて解説

「享年」と「行年」は、テレビ番組や新聞、雑誌などでよく用いられるため、多くの方が耳にしたことのある言葉なのではないでしょうか。ただし、享年と行年は、それぞれ違う 意味合いを持っているため、使い分けに気を付けなければいけない場合があります。 本記事では、享年と行年の違いと使い方、さらには数え方の計算方法について解説いたします。

守り刀とは?ご葬儀での置き方、宗教・宗派ごとの扱いについて解説

守り刀とは?ご葬儀での置き方、宗教・宗派ごとの扱いについて解説

ご葬儀には、さまざまなマナーやしきたりがあります。中には聞いたこともないような儀式や道具が登場する場合も少なくないため、悩んでしまうこともあるかもしれません。今回、本記事でご紹介するのは、ご葬儀に欠かせないと伝えられる「守り刀」です。 ご葬儀における守り刀にはどういった役割があり、その歴史はどのようなものなのでしょうか。また、守り刀の使用方法などについても解説いたします。

俗名とは?意味や戒名との違い、位牌に書かれる漢字について解説

俗名とは?意味や戒名との違い、位牌に書かれる漢字について解説

俗名とは、生前に使用していた名前、または仏弟子となる前に名乗っていた本名を指します。また、俗名に対して使用されている戒名は、出家後または故人様の死後に付けられる名前です。これは、仏教による考え方に沿った呼ばれ方になります。 つまり戒名は、仏教の儀式などで用いられる名称なのです。そこで当記事では、俗名と戒名の違いや使用用途、そして位牌に記された文字について解説していきます。

関連する記事「葬儀知識・マナー」について

一膳飯とは?箸を立てる意味やご葬儀での供え方について解説

一膳飯とは?箸を立てる意味やご葬儀での供え方について解説

享年と行年の違いとは?どっちを使うべきか、計算方法もあわせて解説

享年と行年の違いとは?どっちを使うべきか、計算方法もあわせて解説

守り刀とは?ご葬儀での置き方、宗教・宗派ごとの扱いについて解説

守り刀とは?ご葬儀での置き方、宗教・宗派ごとの扱いについて解説

俗名とは?意味や戒名との違い、位牌に書かれる漢字について解説

俗名とは?意味や戒名との違い、位牌に書かれる漢字について解説

弔慰金とは?意味や香典との違い、金額相場、非課税限度額まで詳しく解説

弔慰金とは?意味や香典との違い、金額相場、非課税限度額まで詳しく解説




埼玉・東京・千葉葬儀場のご案内