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2023-07-07

宇宙葬とは|違法ではない?種類やかかる費用の相場、注意点を解説いたします

近年、ご遺骨を自然に回帰させる自然葬という方法が注目されています。自然葬には樹木葬、空中散骨、海洋散骨などさまざまな種類がありますが、その中には「宇宙葬」という方法が存在します。しかし、宇宙葬の実例は少ないため、「詳しい内容までは分からない」と感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、宇宙葬の概要や宇宙葬の種類、費用相場や注意点などを詳しく解説していきますので、興味をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

宇宙葬とは

「宇宙葬(うちゅうそう)」とは、自然の循環の中へ還すという考え方のもとで実施される自然葬のひとつです。具体的には、故人様の遺灰をカプセルなどに納め、宇宙へ打ち上げて散骨します。死後に宇宙へ行けるという、非常にスケールの大きい埋葬法です。

宇宙葬は、1997年にアメリカがスペイン領のカナリア諸島で初めて実施し、これまで300以上の実例があるといわれています。宇宙葬は比較的新しい埋葬方法であり、海洋散骨ほどメジャーなものではありません。しかし、近年は宇宙葬に対応した業者が徐々に増えてきています。

宇宙に打ち上げられる人工衛星やロケットなどの残骸は、地球の軌道に乗った後、しばらくの間地球の周りを漂います。そのため、「宇宙ゴミが増えるのではないか?」という反対意見も聞かれますが、打ち上げられた機体は重力の影響により地球の大気圏へ再度突入します。基本的にすべて燃え尽きるので、環境へ害を及ぼすことはほぼありません。

宇宙葬は違法?

日本国内の墓埋葬法では、埋葬は墓地以外で行ってはならないと規定されています。しかし、法務省では「葬送のひとつとして節度を持って行われる限り、宇宙葬のような自然葬は遺骨遺棄罪にはあたらない」と見解を述べた過去があり、大きな問題はないといえます。

宇宙葬の種類

故人様の遺灰を宇宙へ埋葬する宇宙葬ですが、その種類は多岐にわたり、業者によってさまざまなプランが用意されています。遺骨の運び方や、宇宙のどの位置まで運んでもらえるかなど、内容の違いに注意して選ぶ必要があるでしょう。

バルーンで成層圏まで飛ばす方法

ご遺骨や遺灰を大きな風船(バルーン)に入れて空へ飛ばす方法を「バルーン葬」と呼びます。大気圏の下から二層目にあたる「成層圏」に入るとバルーンが割れ、その場で散骨される仕組みです。成層圏は大気圏内ですので宇宙ではありませんが、高い位置での散骨は、広い意味での宇宙葬として認知されています。

成層圏に入って割れたバルーンは、バラバラの麺状になり小さな破片となって飛び散ります。しかし、バルーンは天然ゴムでできており、落下中に分解されるため地上でゴミになることはありません。そのため、地球に優しい散骨方法といえます。

人工衛星に乗せて流れ星のように燃える方法

カプセルに納めた遺灰を人工衛星に乗せ打ち上げる方法を「流れ星供養」と呼びます。打ち上げられた人工衛星は、地球を周回した後に大気圏で燃え尽きます。なかには、「人工衛星の位置情報を確認できる」「衛星から地球の姿を見られる」といった機能を持つアプリを使って供養することもあります。

月面に送る方法

カプセルに納めた遺灰をロケットに乗せ月へ送る方法を「月面供養」と呼び、こちらは月をお墓に見立てて供養します。お墓に行かなくても、月を見上げてお参りすることで供養が済む点が魅力です。

宇宙の彼方に放つ方法

カプセルに納めた遺灰をロケットに乗せ、宇宙の彼方に放つ形で供養することを「宇宙散骨」と呼びます。月面へ埋葬するのとは違い、宇宙の果てまでの長い旅立ちになります。

宇宙葬にかかる費用

宇宙葬の費用は方法によって大きな差が生じます。たとえば打ち上げるだけの内容でしたら200,000円程度、月面に向かうプランでしたら1,000,000円以上です。なかには7,000,000円以上の費用がかかるプランもあるようです。

そのほかにも、宇宙葬で使えなかったご遺骨を埋葬する費用も必要になります。故人様の遺志と用意できる予算を考慮し、どのような方法で宇宙葬を行うかを考えると良いでしょう。

宇宙葬の3つの注意点

ロマンあふれる宇宙葬ですが、実施するにあたって心に留めておくべき注意点が3つあります。いざというときに慌てないためにも、ぜひ内容を押さえておきましょう。

注意点①:宇宙葬のできる会社は少ない

海外では人気が高まっている宇宙葬ですが、日本国内で宇宙葬を取り扱っている業者はまだまだ少ないのが現状です。そのため、相見積もりを取り業者同士を比較することが非常に困難だといわれています。会社の信頼性、実績などをよく確認したうえで申し込みましょう。

注意点②:打ち上げのタイミングを決められない

風船を飛ばすだけのバルーン葬の場合、ご遺族の希望に合わせて飛ばす時期を決めるのが一般的で、比較的早い時期に実施されます。しかし、複数人の遺灰をまとめてから一緒に打ち上げる流れ星供養・月面供養・宇宙散骨の場合は、ロケットや人工衛星のスケジュールなども加味されるため、打ち上げまでに時間を要することも少なくありません。また、状況によって異なるものの、予定されていた打ち上げが中止になるリスクもあります。

注意点③:宇宙に送れる遺灰は多くない

複数人での宇宙葬の場合、持ち込んで散骨できる遺灰の量が少ない点に注意が必要です。打ち上げられるのはおおよそ数グラムのご遺骨なので、残りのご遺骨(遺灰)はほかの方法で埋葬しなければなりません。残りのご遺骨を永代供養してくれるところも業者もあるので、気になる方は一度確認してみると良いでしょう。

まとめ

未知な部分が多い「宇宙葬」は、現在では一般の方も手が届くようになりつつある埋葬法です。ただし、実施する業者・プランによって費用や時間などが大きく変わるので、入念な下調べや準備が必要になります。どのようなプランが最善なのかを家庭内で話し合い、可能な限り後悔のない選択をするようにしてください。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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