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2023-07-07

バルーン葬とは|かかる費用やメリット・デメリットを解説します

近年、埋葬方法の多様化が進み、それに伴っていろいろな考えを持つ方が増えてきています。たとえば、「もしこの世から去るなら、冷たく暗いお墓の中ではなくどこか広いところにお骨を撒いてほしい」といった具合です。このような方は、「バルーン葬」が最適かもしれません。

今回は、バルーン葬にかかる費用やメリット・デメリットについて詳しく解説していきますので、興味をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

バルーン葬とは

お亡くなりになった際に、お骨を骨壺へ納めてもらうのではなく、自然へと還るために「散骨」という埋葬方法を希望する方がいます。散骨は粉状にしたご遺骨を自然の中へ撒く埋葬方法のことで、その中のひとつに「バルーン葬」という方法があります。

バルーン葬の「バルーン」とは、直径2~2.5mほどの大きな風船のことです。このバルーンへ粉状に砕いた遺灰をつめて、空へ飛ばします。バルーンは2~3時間程度で成層圏と呼ばれる上空までたどり着くと、気圧の変化で数倍に膨らんで破裂して散骨されるという仕組みです。

成層圏で散骨された遺灰は偏西風に乗り、地球の上空を漂い続けます。ご遺族は空を見上げるたび、この壮大なロマンのもと故人様を偲ぶことができるのです。なお、バルーン葬での散骨は大気圏の中で行われるので、遺灰が宇宙へ放たれることはありませんが、広い意味での宇宙葬として認識されています。

バルーン葬は違法?

法務省の見解では、「葬送を目的として節度を持って実施する分には遺棄罪にはならない」とされています。この一文が公表されたのをきっかけに、散骨を行っても罪に問われることはないという考え方が広がっていきました。よって、散骨の方法のひとつであるバルーン葬も、処罰の対象にはならないのです。

バルーンはゴミにならない?

バルーンは自然に配慮された天然ゴムで作られています。そのためバルーンが上空で破裂すると、地上では考えられないほどの細い麺のような形状へ姿を変え、重力の影響を受けて地上へ落ちていきます。その後は2週間程度で分解されて自然に還るので、環境汚染などの心配は不要です。

バルーン葬にかかる費用

バルーン葬は、宇宙葬の中では非常にリーズナブルな料金設定になっており、おおよそ200,000~300,000円程度が相場です。ただし、バルーンの打ち上げ後に会食をするなど、追加のオプションが必要な場合は、さらに費用がかさむことがあります。

バルーン葬のメリットとデメリット

バルーン葬に興味がある場合、バルーン葬に対するメリットやデメリットも知っておく必要があるでしょう。ここで詳しく説明いたします。

メリット①:故人様の遺志をかなえられる

先述したように、バルーン葬にはご遺骨が大気圏内を偏西風に乗って周回し続けるという特徴があります。よって、「お墓の下にはいたくない」「自由でいたい」といった故人様の気持ちを尊重できます。

メリット②:お墓についての心配がなくなる

バルーン葬では非常に大きなバルーンを用いて、その中に遺灰を納めて散骨することが可能です。この方法なら、さまざまな事情でお墓を持てない方でも納得のご供養ができるでしょう。

デメリット①:散骨には費用がかかる

バルーン葬は、まだまだ新しい埋葬方法のため、ある程度の費用がかかるうえに実施している業者の数もほんのわずかです。そのため、相見積もりを取って比較しづらいことがネックになります。実績の多い業者から、基本の葬送費用・業者スタッフの移動費用・実施場所の借地代など、詳細が記してある見積もりをもらい、納得のいく金額になっているかを確認することが重要です。

デメリット②:ご遺族の理解を得る必要がある

「今後はお墓を持たない」という選択をするならば、ご家族やご親族の了解は必ず得るようにしなければいけません。なぜなら、自然に還す散骨という方法や、お墓がないという状態に強い抵抗を感じる方が多いからです。また、バルーン葬ですべての遺灰を散骨してしまうと、当然ながら遺骨を取り戻すことはできなくなります。

後々のトラブルを回避するためにも、事前の話し合いは欠かせません。安易な決断によって散骨することがないよう、しっかりと考えたうえで業者に依頼しましょう。

バルーン葬を行う流れ

では、バルーン葬を行うと決めた際、どのような手続きを踏めば良いのでしょうか。バルーン葬を取り扱っている業者は複数存在しますが、大まかな流れは大体同じです。以下の内容を確認してみましょう。

①バルーン葬の実施場所や日程を決める

バルーン葬を行う場所を探す際、いくつか気をつけるべきポイントがあります。具体的には、「近くに電線や高層ビル、障害物などがない」「一定のスペースを確保できる」などです。

公共の公園を使用する場合は役所へ確認をする必要があります。また、もし他人の所有地にするなら、事前に使用許可を取らなければなりません。

②依頼する業者を決める

業者によっては、バルーン葬を実施できる場所まで確保していたり、ご遺族の指定場所まで来てくれたりと、さまざまなサービスが用意されています。「思い出のある場所で散骨したい」「当日には会食も行いたい」など、自分たちのニーズにどこまで合わせてもらえるのかを、業者としっかり打ち合わせて確認しましょう。

③バルーン葬当日は、業者の指示に従う

バルーン葬当日は、指定場所へ時間通りに集まります。そこで業者スタッフの指示に従いながら、バルーン葬のセレモニーを行うという流れです。

まず、ご遺族がバルーンの中に粉骨された遺灰をつめ、さらにヘリウムガスを注入して巨大なバルーンを作ります。次に全員で黙とうを捧げ、合図とともに空へバルーンを打ち上げます。

④バルーン葬実施証明書が渡される

後日、業者より送られてくるのが、バルーン葬の実施証明書です。業者によっては、オプションでバルーン葬の動画や画像を添付して送ってくれるところもあります。

まとめ

新しい供養の方法として注目されつつあるバルーン葬は、自然へ還すという考え方や、遺灰が自由に空を周回し続けるというロマンも手伝って、今後は需要が徐々に増えていくことが予想されています。「宇宙に興味がある」「大空が好き」などと考える方に、バルーン葬は最適な埋葬方法とされています。「大空から大切なご遺族を見守りたい」と思う方は、一度バルーン葬を検討してみてはいかがでしょうか。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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