意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
知っておきたい葬儀の知識
知っておきたい葬儀の知識
動画でみる葬儀の知識へ動画でみる葬儀の知識
さいたま市の葬儀社セレモニーのHPへご葬儀はくらべて選ぶ時代
お問い合わせ・資料請求はこちら
お電話よる資料請求・お問い合わせ0120-41-1147

蓮華とは|五徳とは?種類や仏教における意味ついて解説します

公開日2023/09/22|最終更新日2023/09/22

寺院などへお参りに行くと、庭園の中にある池の水面に、様々な色合いの美しい花が咲いているのを見かけることも多いのではないでしょうか。この花は蓮や睡蓮(すいれん)を仏教では総称して蓮華(れんげ)と呼ばれています。

蓮華は、仏教において重要な象徴として、古くから尊ばれています。この蓮華における仏教的な意味合いとは、一体どのようなものなのでしょうか。本記事では、蓮華が持つ意味や種類についてご紹介いたします。

蓮華とは

蓮華は、仏教が中国から日本へ渡ってきた際、日本に伝えられた言葉です。現在では、蓮や睡蓮の総称として使用されています。泥の中からまるで両手を広げたような形の美しい花を咲かせる特徴があることから、仏教のシンボルとして親しまれ、そして尊ばれてきました。

蓮華は、様々な仏教寺において見られます。例えば、蓮華座(れんげざ)という蓮華を模った台座の上に安置されている仏様の姿などです。さらに、仏式のご葬儀には蓮の花が印刷された香典袋が使用されたり、法要の供花として利用されたりと、仏事には欠かせない存在となっています。

仏教における蓮華の意味

蓮華に関する古いことわざでは、「泥中(でいちゅう)の蓮華」というものがあります。これは美しい蓮華の下にある泥を、仏教の理念とした「俗世や煩悩」に重ね、修行の場である人生において、美しい花を咲かせるかのように鍛練に励む姿を表したものです。

このことわざは、中国の成句から日本に伝えられたものですが、泥に染まることなく咲き誇った汚泥不染の花は、清らかさそのものを示しています。仏教における蓮華とは、人生の屈強にも負けない清浄な生き方を示す象徴なのです。

3つの蓮華の花

蓮華として特に仏教と結びつきの深い花は、水底に根を張る抽水(ちゅうすい)植物の「蓮」や「睡蓮」が代表的ですが、実は3種類の花を示しています。花の形や咲いている場所の特徴が似ているため混同されやすいのですが、それぞれ種類の異なる花です。ここでは、それぞれの特徴について解説していきます。

蓮はまっすぐな茎が水面からさらに上へ伸び、水に当たらない位置で白、ピンク、黄色の花を咲かせます。穏やかで優雅な香りを放つ花は早朝に開き、数時間後には蕾になるのを数回繰り返したあと、3日程度で散っていくのが特徴です。葉はヒラヒラとした円形で艶はなく、水を弾くロータス効果が確認できます。

睡蓮

睡蓮は、水面のすぐ上に花を咲かせるので、まるで水の上に浮かんでいるかのように見えるのが特徴です。花のシルエットは蓮に似ていますが、花弁の形は蓮よりもやや細く、尖っている印象です。

色は品種によりますが白、ピンク、黄色、紫色があります。葉は艶やかで丸く、中央に大きな切れ込みが入っています。この切れ目から、水を下へ落とし込む仕組みとなっているようです。

蓮華草

蓮や睡蓮のほか、もう一つ蓮華として挙げられている花が蓮華草(れんげそう)です。花弁の根元は白く、上に向かうに従って鮮やかな濃いピンク色へと変化していきます。

蓮華草は、田畑を休ませる際に植えられることの多い植物ですが、花の形が蓮と似ているため、蓮華と呼ばれるようになったようです。

蓮華の五徳

蓮華の五徳とは、仏教における人の在り方を説いた「5つの徳」を表しています。この5つの特徴を極められた方は、極楽へ生まれ変わることができると信じられているのです。

➀汚泥不染(おでいふぜん)の徳

蓮は、泥の中で果敢に育つ特徴を持ちますが、この泥は人間界の「苦境」に値します。すなわち「どのように良くない環境であっても、心は清らかに保ちましょう」という意味が込められているのです。

➁一茎一花(いっけいいっか)の徳

蓮の花は、一つの茎に対して一つの花しか咲きません。これは、自身がこの世に唯一の存在であることを示しています。つまり、「唯一無二の自分自身を、大切にできるようになりましょう」という意味が込められています。

➂花果同時(かかどうじ)の徳

蓮の花が開くと同時に、種(果)もできているといわれています。これは、人は誰しも生まれ出たと同時に「仏心」を身に付けていることが示されているのです。すなわち、「もともと備わっている美しい心を、さらに育てていきましょう」という意味が込められています。

④一花多果(いっかたか)の徳

蓮の花からは、多くの種(果)が実ります。多くの種とは「多くの方の幸福」を意味します。つまり、「一人の人間が悟りの境地に至れば、多くの方を幸せに導ける」という意味が込められているのです。

⑤中虚外直(ちゅうこげちょく)の徳

蓮の茎は固くまっすぐに伸びていますが、中は蓮根のように空洞です。これには「自我や欲を無にして、まっすぐに悟りの境地へ向かう努力を行いましょう」という意味が込められています。

まとめ

泥の中で美しく咲き誇る様々な色の花は蓮華と呼ばれ、仏教ではシンボルの花として大切に扱われています。蓮華には多様な意味が込められていますが、その詳しい内容を把握することで、仏教で伝えられている教えへの理解が、より深まったのではないでしょうか。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


「葬儀知識・マナー」に関する記事

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

家族葬といえば、身内や親しい方がごくごく少数で行うご葬儀というイメージがあるでしょう。そこで「親しい人だけの集まりなら服装は自由でいい?」「身内だけでもご葬儀なのだから服はフォーマルにすべき?」などの疑問で当日のお召し物に迷う方も多いでしょう。 そこで今回は、家族葬での服装マナーや、男女別、子どもの服装でふさわしい装いをご紹介します。

最終更新日2025/12/05

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

近年、ご葬儀の形式は多様化しており、従来の一般葬だけでなく、一日葬や直葬、家族葬など、小規模なスタイルを選ぶ方も増えてきました。家族葬はその中でも、ご家族や近しい親族を中心に見送る方法として広く知られるようになっています。 とはいえ、家族葬を選ぶにあたり、参列者をどこまで呼ぶべきか、親戚への連絡をどうするかなど、悩みや迷いが生じやすいのも事実です。 本記事では、家族葬を検討する際に知っておきたいポイントとして、家族葬が選ばれる背景や注意点、参列者の範囲を決める際の考え方などを、できるだけ分かりやすく解説します。

最終更新日2025/11/28

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

お亡くなりになった際、お通夜やご葬儀の前にご遺体を別のスペースへ一時的に安置します。この場所を安置所といいます。故人様と面会するため入れる方は限定されるため、一生のうちでも入る機会は少なく、準備や対応に戸惑う方が多いのではないでしょうか。 そこで当記事では、安置所で故人様と対面する際の流れ、マナーや服装について徹底解説します。

最終更新日2025/11/14

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

仏教では、人が亡くなると「仏の弟子になった」とされ、戒名(かいみょう)を授与されます。しかしながら、神道を信仰していた故人様に仏教の戒名をつけるのは不適切です。よって、死後は神道における諡(おくりな)を授かることになるでしょう。では、諡とはどのような意味を持つのでしょうか? 今回は、神道で人が亡くなった時に送られる諡について解説します。

最終更新日2025/11/07

関連する記事「葬儀知識・マナー」について

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

最終更新日2025/12/05

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

最終更新日2025/11/28

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

最終更新日2025/11/14

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

最終更新日2025/11/07

埋葬許可証は再発行できる?必要な書類や、紛失したときに探すべき場所は?

埋葬許可証は再発行できる?必要な書類や、紛失したときに探すべき場所は?

最終更新日2025/10/31




埼玉・東京・千葉葬儀場のご案内