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ご葬儀をしないで火葬のみできる?火葬式(直葬)が選ばれる理由や注意点を解説

公開日2023/10/27|最終更新日2026/04/24

近年、お通夜や告別式を大々的に行わず、限られた近親者のみで「火葬のみ」を執り行うケースが増えています。これを一般的に「火葬式」や「直葬(ちょくそう)」と呼びます。

「形式にとらわれたくない」「経済的な負担を減らしたい」といった理由から注目されていますが、実は、通常のご葬儀以上に事前の準備と周囲への配慮が必要な形式であることをご存知でしょうか。

本記事では、火葬式の内容や費用相場はもちろん、後悔しないための注意点や菩提寺との関係性までを詳しく解説します。

1. ご葬儀は法律で義務付けられているのか?

結論から申し上げますと、日本において「葬儀」を行う法律上の義務はありません。

法律で定められているのは「届出」と「火葬」のみ

故人様が亡くなった際、法的に必ず行わなければならないのは以下の2点です。

1. 死亡届の提出:死亡を知った日から7日以内に市区町村役場へ提出すること。

2. 火葬:墓地、埋葬等に関する法律に基づき、自治体の許可を得て火葬を行うこと。

つまり、宗教者を呼んでの読経やお通夜、告別式といった「儀式」をするかどうかは、ご遺族の自由な判断に委ねられています。

2.火葬式(直葬) とは具体的にどのような形か

火葬式は、お通夜・告別式を一切行わず、ご遺体を安置場所から直接火葬場へ搬送してお別れをする形式です。

• 式場を使わない:セレモニーホールや寺院の式場を借りないため、式場使用料がかかりません。

• 祭壇を設けない:豪華な花祭壇なども設置せず、棺の中に生花を数輪添える程度のシンプルな形が一般的です。

• 参列者を限定する:基本的にはご家族やご親族のみ、数名から10名程度で執り行われます。

3.火葬式(直葬) が選ばれる4つの主な理由

現在、首都圏を中心に約2~3割の方が火葬式を選択していると言われています。その背景には以下の理由があります。

① 葬儀費用を大幅に抑えられる

火葬式の最大のメリットは経済的負担の軽減です。

• 相場:20万円~50万円程度 一般的なご葬儀(100万円~200万円)と比較して、式場費、祭壇費、飲食接待費、返礼品代などがかからないため、費用を劇的に抑えることが可能です。

②身体的・精神的な負担の軽減

高齢の喪主様や、ご遺族様が遠方に住んでいる場合、二日間にわたる儀式や大勢の参列者への対応は心身に大きな負担となります。火葬式であれば、準備や接待に追われることなく、静かに故人様を送り出せると考える方が増えています。

③ 故人の強い遺志

「家族に負担をかけたくない」「葬式は派手にしないでほしい」という故人様本人の生前からの希望を尊重し、火葬式を選ぶケースも多いです。

④ 宗教的価値観の変化

特定の信仰を持たず、伝統的な儀式に意味を感じないという価値観から、最もシンプルな形である火葬式が選ばれています。

4. 知っておくべき「火葬式」の深刻な注意点とトラブル

火葬式はメリットばかりではありません。事前の確認を怠ると、取り返しのつかないトラブルに発展することがあります。

注意点 ①: 親族からの反発

「葬式も出さないのか」「成仏できないのではないか」といった、伝統的な考えを持つご親族から批判を受ける可能性があります。独断で決めず、必ず事前に親族間で合意形成をしておくことが不可欠です。

注意点②: 菩提寺 (ぼだいじ)とのトラブル

これが最も深刻なリスクです。先祖代々のお墓がある菩提寺に無断で火葬式を行うと、後日「納骨を拒否される」という事態が起こり得ます。

• 対策: 菩提寺がある場合は、必ず事前に「経済的な理由で火葬式にしたいが、後日改めて供養したい」など、住職へ相談し、了解を得ておきましょう。

注意点③: お別れ時間の短さ

火葬場での最後のお別れは、わずか5分~10分程度です。「顔を見てゆっくり話をする時間がなかった」と、後になって強い喪失感や後悔を抱く (グリーフケア上の問題) ご遺族様も少なくありません。

5. 法律で決まっている 「24時間の安置」

日本の法律(墓地埋葬法第3条)では、「死後24時間を経過しなければ火葬できない」と定められています。

病院で亡くなった場合、霊安室には数時間しかいられません。そのため、火葬までの間、ご遺体を安置する場所(自宅、または専門の安置施設)を確保する必要があります。葬儀社を介して「安置施設」を利用するのが現在の主流です。

6.火葬式(直葬) の費用の内訳と相場

「火葬式プラン」と銘打っていても、何が含まれているかは葬儀社によって異なります。必ず以下の項目が含まれているか確認しましょう。

• 搬送費: 病院から安置場所、安置場所から火葬場までの運搬。

• 安置料: 施設利用料やドライアイス代。

• 葬祭用品: お棺、骨箱など。

• 火葬料: 火葬場へ支払う実費(自治体により数千円〜数万円)。

• 運営スタッフ費: 手続き代行や当日の案内。

格安のプランでは「火葬料」や「搬送の延長料金」が別になっていることが多いため、総額での見積もりを依頼することが重要です。

7. まとめ: 後悔しないお見送りのために

火葬式は、単なる「手抜き」ではなく、現代に合った「ひとつの弔いの形」です。しかし、儀式を省くということは、その分「心を込めて送り出す時間」をご自身で意識的に作る必要があります。

もし、「本当はもう少しお別れしたいけれど費用が不安」という場合は、式を行いつつも費用を抑えられる「家族葬」という選択肢もあります。

少しでも迷いや不安がある場合は専門のスタッフに相談ください。ご家族にとって最善のお見送りを実現するお手伝いをいたします。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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