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2024-01-12

骨葬とは|骨葬の流れや執り行う際の注意点を解説します

現代のご葬儀は、各ご家庭の都合によって一般葬や火葬式、家族葬、一日葬などさまざまな形で執り行われることが増えてきています。中でもスタンダードなご葬儀といえば、一般葬です。一般葬では、お通夜や告別式を終えた後で、最後に火葬が行われます。

しかしながら、この流れとは違う順番で執り行われる「骨葬(こつそう)」という形式があるのはご存じでしょうか。なお、この骨葬が選ばれる背景には、誰にでも起こりうるさまざまな事情があります。もしかすると、万が一の場合、骨葬に携わらなければならない事態が起きるかもしれません。

そのような時のためにも、骨葬についての予備知識があれば安心です。そこで当記事では、骨葬の詳細、そして骨葬で行われる儀式の流れや注意点を解説していきます。

骨葬とは

骨葬とは、先に火葬を行ってから、骨壺や位牌、遺影などを祭壇へお祀りして、ご葬儀や告別式を執り行うことです。ゆえに、別名として「前火葬」とも呼ばれています。

骨葬は、故人様をご遺骨の状態にしてからご葬儀を行う形態となりますが、執り行われる儀式の内容は一般的なご葬儀とほとんど変わりません。つまり、僧侶のご供養も一般葬と同等に行われます。したがって、僧侶に対するお布施も同じ額を包みましょう。

骨葬が執り行われるケース

ご葬儀といえば、故人様のご遺体を前にさまざまな儀式を行い、最後に火葬をするというイメージを持っている方が多いかもしれません。しかしながら、地域の慣習やご遺体のコンディションなど、さまざまな事情で火葬を先に行う骨葬が執り行われています。

地域の慣習によるケース

一つ目は、地域の慣習に添って行われるケースです。骨葬 は、北海道や東北地方、九州地方の一部で一般的に取り入れられているため、骨葬という言葉自体が存在しません。一方、火葬をしないまま行われるご葬儀は「生前葬」と呼ばれ、骨葬と区別されています。

ご遺体の損傷が激しいケース

孤独死で時間が経ってからの発見、または事故や水死、長期にわたる闘病生活など、ご遺体の状態が良好でない場合にも骨葬が行われます 。ご遺体の腐敗や激しい損傷、ならびに死因が感染症だった場合、そのまま参列者がお別れをすることになれば、二次感染や衛生面で問題となる可能性があるためです。

密葬を執り行うケース

密葬とは、ご家族やごく少数の親しかった方々のみが集まり、ひっそりと執り行われるご葬儀のことです。密葬は、社会的地位や知名度の高い方が亡くなられた時に執り行われます。なぜならば、大勢の方が参列する大々的な本葬が行われる前に、身内だけで静かなお別れをしたいと考えるご遺族が多いためです。

密葬では、お別れの儀式から火葬までを終わらせます。つまり、本葬は「骨葬」という形になり、密葬に参列できない方は、故人様の顔を直接見てお別れをすることが叶いません。しかしながら、故人様のご家族は、葬儀社のスタッフと本葬に向けての打ち合わせを落ち着いて行えるのです。

離れた土地でお亡くなりになったケース

実家が日本にありながら海外で亡くなった、もしくは地方出身者が都内で亡くなった場合などにも、骨葬が行われます。故人様がご葬儀をする場所から遠く離れた場所で亡くなった場合、起きる問題の一つにご遺体の移送費が挙げられるためです。

その費用は距離によって異なりますが、日本国内の場合は150,000~300,000円程度、海外からのご移送になると1,000,000円以上にもなります。そのような場合、ほとんどのご遺族は現地での火葬を視野に入れるのです。

故人様が亡くなった土地で火葬しご遺骨の状態にすれば、交通費だけで済みます。すなわち、ご遺体をご移送するよりも、骨壺を持ち帰る方がご葬儀の費用を大幅に抑えられるのです。

骨葬を執り行う際の注意点

骨葬を行う際は、ご遺族として気を配るべき留意点があることも忘れてはいけません。ここからは、骨葬を執り行う際の注意点を詳しくご説明していきます。

菩提寺のご理解を得る必要がある

寺院の中には、火葬の後でご葬儀ができない決まりとなっている宗派があります。ご遺骨に対してのご葬儀が困難となれば、戒名を頂いたり菩提寺のお墓へ埋葬したりすることも難しくなるかもしれません。

日頃からお世話になっている菩提寺がある場合、すぐに骨葬を決断しない方が良いでしょう。まずは菩提寺に連絡を入れ、骨葬のご相談をしてみることをおすすめいたします。

ご遺族の負担が増えることがある

火葬だけを済ませ後日に骨葬を行う場合、期間を開けずに行えば、同じ葬儀社が担当してくれるケースが多くなります。

ただし、火葬から骨葬まで数か月以上の時間を要した場合は、新たに葬儀社と骨葬のための打ち合わせを行うことになるでしょう。一般葬なら一度で済む打ち合わせを二度にわたって行うとなると、ご遺族の負担はそれだけ大きなものになってしまいます。そのような事態を避けるためにも、火葬と骨葬の時期に関して気を配っておくことが大切です。

ご葬儀では故人様のお顔が見られない

骨葬となれば、ご葬儀当日には故人様のお顔を見てお別れできません。そうなれば、参列者の中には「故人様と直接お別れがしたかった」とショックを受ける方や、骨葬に疑問を持つ方が出てくるかもしれません。

そのため、ご葬儀当日になって急に骨葬であることをお知らせするよりも、訃報(ご葬儀の日時)を流す際、火葬した後にご葬儀を執り行う旨も合わせて伝えると良いでしょう。事前に事情を説明することで、不要なトラブルを回避できます。

骨葬の流れ

一般葬と骨葬の大きな違いは、火葬の順番が変わる点であり、それ以外で大きな違いはありません。ただし、地域や葬儀社によっては、火葬のタイミングがお通夜の前もしくは後になることもあるため、事前に確認しておきましょう。ここでは、お通夜の後に火葬を行う流れをご説明していきます。

①故人様のご逝去

故人様が亡くなった後は、医師から死亡診断書を受け取ります。その後は、葬儀社へ連絡を取り、ご遺体の安置場所まで移送してもらいましょう。

②ご遺体の安置と打ち合わせ

ご遺体を葬儀式 場、またはご自宅へ安置された後、ドライアイスなどでご遺体の傷みを遅らせる処置が行われます。次に葬儀社とご葬儀に関する打ち合わせを行い、日程が決まった時点で参列者へ速やかに連絡しましょう。また、菩提寺がある方は、僧侶を呼んで読経してもらう場合もあります。

③納棺式

ご遺体に湯灌や着替え、メイクなどを施し旅支度を整える納棺式が行われ、故人様が棺へ納められます。

④お通夜

お通夜では、僧侶に読経をしてもらいながら順番にご焼香を済ませます。お通夜の後には、会食(通夜振る舞い)を出すこともあります。参列者が通夜振る舞いを少しでも口にすることで、故人様のご供養に繋がるでしょう。

⑤出棺

お通夜の翌日は出棺の儀です。僧侶の読経、焼香が行われ、棺へ生花などを納めながら故人様と最期のお別れを行います。棺に入ったご遺体は霊柩車へ乗せられ、そのまま火葬場へご移送されます。

⑥火葬

火葬場に到着しましたら、ご遺体は火葬されます。地域によっては火葬の前に僧侶の読経や焼香が行われることもあります。火葬中、ご親族は控え室で1~2時間程度待った後、スタッフの指示に従いながら収骨を行いましょう。

⑦ご葬儀(告別式)

ご遺骨が収まった骨壺を葬儀会場へ移送します。骨壺が位牌、遺影と共に祭壇へ安置されたら、ご葬儀や告別式が執り行われます。

⑧精進落とし

ご葬儀後に行われる会食は、精進落としと呼ばれています。精進落としは、ご遺族やご親族だけが参列するのが一般的ですが、地域のしきたりによって変わる場合があります。

骨葬でに参列する際に注意すべきマナー

骨葬だからといって、参列者が守るべきマナーが一般葬と大きく変わることはありません。服装は、故人様を偲ぶための喪服を着用し、数珠を用います。香典は、辞退の知らせがない限り、一般葬と同じように準備しましょう。

なお、一般葬では、会場で故人様の死因を伺うのはマナー違反とされています。それと同様に、なぜ骨葬にしたのかを露骨に伺うのも、ご遺族に失礼な行為となりますので避けましょう。

まとめ

何らかの事情で骨葬を選択する場合、または骨葬に参列が決まった場合に戸惑ってしまわないために、一般葬と骨葬の違いを把握しておくことが大切です。いざという時に慌てることのないよう、当記事を知識の一部としてお役立ていただければ幸いです。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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