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斎場とは|火葬場との違いは?公営と民営などの種類についても解説

公開日2024/01/19|最終更新日2024/01/19

現在、終活を進めている方や、ご家族がお亡くなりに なってしまった方は「斎場(さいじょう)が一体どのような場所なのか」、また「祭儀場や火葬場との違いはどこにあるのだろうか」など疑問に感じ、その内容を詳しく知りたいと思われているのではないでしょうか。

そこで当記事では、斎場についての解説と、葬儀場や火葬場との位置づけ、そして斎場の種類についても詳細に解説していきます。

斎場とは?

斎場には本来、神様をお祀りする清浄な場所との意味が込められていました。しかしながら現在では、故人様の死を偲び、通夜やご葬儀、告別式を執り行うための会場であるとの認識が、広く浸透しています。

斎場は、施設によって呼ばれ方もさまざまであり、「斎庭(ゆにわ)」「葬儀会場」「セレモニーホール」とも呼ばれています。会場によって費用やサービス、機能面もさまざまです。ご遺体を安置する部屋や、ご遺族が仮眠できる設備、そして会食の場や火葬場が設けられているところもあります。

かつては、ご親族やご近所に住む方々がご葬儀の準備を手伝う文化がありましたが、現在では人同士の関係が希薄になってしまったこともあり、通夜やご葬儀、告別式など、ご葬儀の準備を全て担う形の斎場が重宝されるようになりました。

葬儀場との違い

では、斎場と葬儀場の違いとは、どのようなものになるのでしょうか。結論から申し上げますと、違いはほとんどありません。地域によっては、斎場が葬儀場と呼ばれている場合もあります。

ただし、葬儀場と呼ばれる会場には火葬場が併設されていないことが多いため、葬儀場で通夜やご葬儀、告別式が執り行われた後、故人様のご遺体は火葬場へご移送されるケースが多いです。

火葬場との違い

では、斎場と火葬場の違いはどこにあるのでしょうか。斎場は通夜やご葬儀、告別式、火葬を全て執り行ってくれる会場が多いですが、火葬場のメインはあくまでご遺体の火葬です。火葬場は都道府県知事の許可を得て運営されており、必ず火葬炉が設置されています。

火葬場には施設によってさまざまな違いがあり、ご遺族の会食の場やご遺体の安置部屋、待合室、ペットの火葬場が併設されていることもありますので、事前にホームぺージやお電話で確認してみると良いでしょう。

斎場の種類

故人様を弔うための斎場は、大きく分けて5つの施設から選びます。こちらでは、それぞれの特徴とメリット、デメリット、費用について解説していきます。

民営斎場

民営の斎場の運営は、主に民間企業である葬儀社が行っています。したがって、民営斎場を使用する上での最大のメリットは、改めて葬儀社を選ばなくて済むことです。ご葬儀を効率的に執り行うことができますし、公営の斎場に比べると、交通のアクセスが便利な場所にあるのも利点と言えます。

ただし、公共施設に比べると、費用が割高になるのがデメリットです。一般的には2~3倍が目安になり、シンプルなご葬儀のプランを選択したとしても、3 00,000~6 00,000円の費用が必要になります。

なおかつ、祭壇を華やかにして大勢の参列者を呼ぶご葬儀を行おうとすれば、1,000,000円以上の出費を覚悟する必要が出てくるでしょう。ただし、故人様が葬儀保険などに加入されていた場合は、そこから賄える可能性もあります。

公営斎場

公営の斎場は、各自治体や組合が運営している公的な斎場です。喪主の方もしくは故人様が地域住民だった場合、利用料は非常に安くなります。費用の目安としては、火葬だけなら無料~30,000円程度です。

また、公営斎場はあくまで場所の提供のみであり、ご遺体のご移送や納棺、弔電の受付などの実務は行われていないため、葬儀社へ依頼する必要があります。なお、公営斎場を利用する場合の費用相場は、シンプルなご葬儀で100,000円前後です。また、自治体から補助金を受けられる場合もありますので、お問い合わせされることをおすすめします。

公営斎場の一番のメリットは掛かる費用の安さ、そして宗派に関係なく利用できることです。一方で、利用希望者が多いため予約が取りにくいこと、また、自治体の住民以外は利用料が割り増しになったり、会場自体を利用できなかったりする場合があることがデメリットです。

寺院

寺院に併設されている斎場は、一般的な斎場のように誰でも利用できるような場所ではなく、主に檀家の方々が利用するための施設です。故人様の信仰心に伴い、かつ厳かな雰囲気の中で静かにお見送りできるのが、寺院斎場の最大の利点と言えるでしょう。

ただし、寺院の施設はご葬儀専用のものとしてつくられた訳ではないため、他の斎場に比べると設備に限りがあり、交通の便が悪い場合もあります。

費用面に関しては150,000~5 00,000円程度ですが、寺院によって金額はさまざまなため、事前にお問い合わせしておくと良いでしょう。

自宅

ご自宅でのご葬儀は、会場費用が掛からないのが最大の利点であり、リラックスした気持ちでご葬儀を執り行えます。ただし、祭壇を飾る手間やスペースの確保、さらには玄関からの出棺や自宅前へ霊柩車を停めるための場所も必要になります。

なおかつ、集合住宅の場合は管理会社の許可を取る必要があり、ご近所への配慮も考えなくてはなりません。また、火葬場までのご遺体のご移送や火葬場の手配も必要になります。これらの手間を考え、昨今では自宅以外の斎場が選ばれるケースが増えてきているのです。

自治会館・公共施設

自治会館や集会所、公民館などの公共施設を斎場として借りる場合、利用料金を安価に抑えることが可能です。これらの公共施設は、主に故人様のお住まいのご近所にあるため、近隣に住む住民の方々をご葬儀にお呼びしやすいのもメリットです。

ただし、全ての公共施設が斎場として使用できるとは限りません。さらに、斎場専門の場所ではないため、設備も充実していないところがほとんどです。お使いになる際には、事前確認を必ず行いましょう。

まとめ

ご家族を失った悲しみの中、基礎知識がないままにさまざまなことを早急に決めなければならなくなると、ご葬儀の内容や費用面で満足のいく選択ができず、後悔が生じるかもしれません。

あらかじめ、ある程度の予備知識をつけておけば、困ったり悩んだりすることも少なくなりスムーズに運びやすくなるでしょう。いざという時のためにも、こちらの記事を知識の一つとしてお役立ていただければ幸いです


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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