2019-07-19
香典返しが届いたら、お礼の連絡は必要か迷ったことはありませんか?
基本的にはお礼やお返しは必要ありませんが、お付き合いの程度によっては、返礼品が届いたことやお礼を伝えた方が良い場合もあります。こちらでは、香典返しをいただいたときのマナーや対応、香典返しのお礼を伝える際の注意点を含め、手紙やメールを送る際の例文をご紹介いたします。
ご葬儀に参列し香典を渡すと、四十九日法要の後に香典返しが家に届くことがあります。
香典返しには、「おかげ様で無事に四十九日法要を終えました」といった参列者へのお礼や報告の意味と、忌明けを迎えたご遺族の気持ちに一つ区切りを付けて心機一転するという意味合いも含まれています。そこで、お礼にお礼を重ねてしまうと、仏事において「不幸が重なる、長引いてしまう」といったイメージにつながり相手に対して失礼になるため、貰った側からお礼や返事をするという事は基本的に不要とされています。
上記のように基本的には香典返しへのお礼は不要ですが、親しい間柄であった場合など、どうしても返礼品到着の報告や一言お礼を述べたいという方もいるでしょう。
連絡方法としては、「電話」、「ハガキ」、「メール」で連絡をすることになりますが、法要がひと段落する頃のご遺族は、ご葬儀や法要の忙しさで疲れが出たり、大切な人を失ったことを改めて感じて悲しい気持ちになっているかもしれません。
そんな時に、どんなことを述べればよいのか、それぞれの連絡手段において、注意点を踏まえながら説明していきます。
電話でお礼を伝えたい場合、香典返しが届く時期は他の方からもお礼の電話が多くかかってきているかもしれません。長電話は相手に負担をかけてしまうので、世間話などはせず電話は短く済ませましょう。
また、口頭だとつい使いがちな「ありがとう」というお礼の言葉は禁句です。
「ご丁寧な品を頂き恐れ入ります」「大変恐縮です」といった言葉を使うようにしましょう。
話す内容としては、香典返しを受け取ったことと、相手を気遣う労いの言葉を伝えると良いでしょう。他、「くれぐれも」「重ね重ね」といった言葉は不幸が続くことをイメージさせるので言葉に出さないよう気を付けましょう。
お礼状は相手が受け取るだけなので、電話のように相手に負担をかける心配や無意識にタブー言葉を発してしまったなんていうことはありませんが、書き方に形式やマナーがあります。
①頭語と結語
目上の相手なら「拝啓」「敬具」を使います。両方セットであるか、無くても問題ありません。
②香典返しが届いたことを伝える
電話同様、「ありがとうございます」というお礼の言葉は使わずに「ご丁寧な品を頂きまして大変恐縮しております」という言葉を使います。
③相手を労う言葉
「どうかお体をご自愛ください」「健康にはくれぐれもご留意ください」など、相手を気遣いましょう。
④最後に「失礼ながら書中にて、ご挨拶申し上げます」としてご挨拶を簡略している旨をお伝えします。ここでも「お礼申し上げます」という言葉は使わないようにします。
⑤お礼状を出す日付
メールは、親しい間柄の相手に伝える際におすすめです。簡易的な方法でお礼を伝えるとはいえ、基本的なマナーはハガキや電話と変わりはありません。長い文章は避けご遺族の気持ちに寄り添う内容にしましょう。
また、相手を労う言葉やお礼を伝えるには手軽な手段となりますので、会社の上司や年上の先輩、マナーを気にする高齢の人などの目上の方や年配の方に送るのは避けた方が無難でしょう。
ご葬儀当日に弔問客に直接香典返しの品物お渡しをする「当日返し」(または「即日返し」とも言います。)でいただくことがあります。香典返しの配送手続きの手間を省き、ご遺族の負担を軽くするために最近では「当日返し」の方法も選ばれています。
香典返しを当日返しとする場合は、香典をいただいた全ての方に同じ品物をお渡しするため、お香典を多くくださった方へは、お返しの分を差し引いた上で改めて香典返しをし、金額を調整します。
ご葬儀当日に香典返しをいただいたら、語尾が消え入るくらいの控え目な声で「ご丁寧に恐れ入ります」「恐縮です」など丁寧で簡潔な言葉を述べてお辞儀をしましょう。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
ご葬儀には古来よりさまざまな慣習があり、時代と共に消えていった習わしや現代まで語り継がれたしきたりがあります。その中で受け継がれているものの中に、食に関する「一膳飯(いちぜんめし)」という慣習が残っていることはご存じでしょうか。 当記事では、一膳飯の意味やご飯へ箸を垂直に立てる理由、ご葬儀での備え方などについて、詳しく解説していきます。
「享年」と「行年」は、テレビ番組や新聞、雑誌などでよく用いられるため、多くの方が耳にしたことのある言葉なのではないでしょうか。ただし、享年と行年は、それぞれ違う 意味合いを持っているため、使い分けに気を付けなければいけない場合があります。 本記事では、享年と行年の違いと使い方、さらには数え方の計算方法について解説いたします。
ご葬儀には、さまざまなマナーやしきたりがあります。中には聞いたこともないような儀式や道具が登場する場合も少なくないため、悩んでしまうこともあるかもしれません。今回、本記事でご紹介するのは、ご葬儀に欠かせないと伝えられる「守り刀」です。 ご葬儀における守り刀にはどういった役割があり、その歴史はどのようなものなのでしょうか。また、守り刀の使用方法などについても解説いたします。