
公開日2021/02/12|最終更新日2021/02/12
ご葬儀の最後の場面である出棺の際に、故人様のご遺体を乗せた霊柩車がクラクションを鳴らすのを耳にされたことがあるかと思いますが、これにはどのような意味があるのでしょうか。
そこで今回は、出棺時にクラクションを鳴らす意味についてご紹介します。
ご葬儀は、悲しく物静かにそしてしめやかに執り行われます。しかし、ご葬儀の最後の場面である出棺の際に霊柩車がクラクションを鳴らすことがあるのはなぜでしょうか。出棺時にクラクションを鳴らす理由はいくつかありますので、以下でまとめさせていただきます。
かつては出棺の際に、お寺の鐘や楽器を鳴らしたりすることで出棺を知らせていました。しかし、近年ではお寺でご葬儀を執り行うことが少なくなっているため、霊柩車のクラクションを鳴らすことで鐘や楽器の代わりとしたという説があります。
出棺の際に茶碗を割るという儀式を行うという地域もあります。割る茶碗はご葬儀の時に故人様の近くにお供えしている茶碗で、この世に戻らないようにとの想いを込めて出棺の際に茶碗を割ります。最近では、その茶碗割の儀式の代わりにクラクションを鳴らすことがあるそうです。
ご遺体の長期間の保存ができなかった時代には、航海中に死者が出た際にやむを得ず海に流していましたが、その際に空砲や汽笛を合図として使用していました。この行為を「礼砲を鳴らす」と言いますが、クラクションはその名残とされている説になります。
一昔前のご葬儀では夜明け前に出棺となることも多々ありました。出棺する時間は一番鶏が鳴く時間でもあったため、一番鶏の代わりとしてクラクションを鳴らすようになったとの説もあります。また、一番鶏には邪を払う力があるとされているため、故人様があの世に向かう道中の邪を払うという意味も込められています。
霊柩車は当然のことながらご葬儀を執り行った場所から出発するため、葬儀式場やその周囲ではクラクションが鳴り響きますが、クラクションの音が非常に大きいため、その大きな音を不快に思われる方もいらっしゃいます。そのため、クラクションを鳴らさずに出発したり、クラクションを鳴らす時間を短くすることもあるようです。
出棺の際に霊柩車が鳴らすクラクションは、ご遺族やご会葬者へのお別れの挨拶であり、故人様の旅立ちの合図であると言えます。なお、最近ではご遺族の価値観の変化もあり、クラクションを鳴らさない選択をされる方も増えてきました。出棺の際にクラクションを鳴らすか鳴らさないかについては事前にご家族や葬儀社としっかり話しておきましょう。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
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