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2022-04-07

棺桶とは|かかる費用相場や選び方のポイントを解説します

ご葬儀を執り行うにあたって、そろえておかなければならない用具は数多くあります。例えば遺影や位牌などです。特に棺桶は、故人様のご遺体を最後まで納める大切な用具となります。

しかし、日常生活を送るうえで棺桶に触れる機会というのはほとんどありません。ご葬儀を執り行う立場になって初めて用意するという場合が多いでしょう。そのため、棺桶にどのくらいの費用がかかるのか、形は何を選んだら良いのかと悩む方も少なくありません。

本記事ではそのような不安を解決できるよう、棺桶の値段から選び方、中に入れる副葬品についてまで解説していきます。いざというときに安心できるよう、棺桶の知識を事前に把握しておきましょう。

棺桶とは?

棺桶とは、故人様のご遺体を納めるための箱です。ご葬儀といえば棺桶をイメージする方も多いのではないでしょうか。棺桶は英語で「coffin」と訳され、似たような風習は世界各国にあります。

日本では、縄文時代からご遺体を箱に納めるという風習が始まっていました。したがって、私たち日本人はこのような風習を何百年もの間続けていることになります。

ご遺体を納める箱に「棺」という文字が使われたのは鎌倉時代に入ってからです。当時は土葬が一般的であったため、ご遺体を座った状態で納める「座棺(ざかん)」が主流でした。

その後、棺桶の形は時代と共にさまざまな変化を続けます。火葬が主流となった明治時代からは、棺桶の形も寝棺が一般的となりました。

棺と柩の違いは?

棺桶には「棺(ひつぎ)」と「柩(ひつぎ)」という2つの呼び方が存在します。ここからは、棺と柩の違いについて解説していきます。

文字を使い分ける基準は、「棺桶にご遺体が収められているかそうでないか」です。遺体が収められていない空の棺桶を「棺」と表し、収められた後は「柩」と表現を変えます。「柩」にはご遺体が収められているという意味があり、「霊柩車」に「柩」の字が使われているのもそのためです。

棺桶の費用相場

ここからは、棺桶の費用相場について解説していきます。棺桶の値段は手頃なものだと数万円で用意できますが、高価なものだと数百万円するものまで存在します。

棺桶の値段に大きな幅がある理由は、素材や装飾品の数です。高価な素材を使用したり、装飾品の数を増やしたりしていくと、金額は上がっていきます。

一般的には高価なもののほうが品質も良くなるイメージがあるかもしれませんが、棺桶に関しては手頃な値段だからといって品質が劣るわけではありません。もちろん故人様に対して差がつくこともありません。

棺桶の購入方法

ここからは、棺桶を購入する方法について解説してきます。一般的な購入方法はご葬儀のプランを決めるときに、一緒にカタログから選ぶ方法です。葬儀社によっては種類が限られている場合もありますのでご注意ください。その他にもネットショップで購入することができます。ただし、急いでご用意しなければならない場合は、ご葬儀までに間に合わない場合もあるので注意しましょう。

棺桶を購入するタイミングは、ご遺体を安置した後が多いです。「この日に購入しなければならない」という決まりはありませんので、ご葬儀に間に合うように用意すれば問題ありません。

棺桶の選び方のポイント

棺桶の素材や形には、さまざまな種類があります。しかし、いざ用意することになっても、どのような基準で決めたら良いのか分からないと悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。そこで次の項目では、棺桶を選ぶときのポイントや、棺桶の種類について解説していきます。

➀棺桶のサイズ

棺桶の標準サイズは6尺となっています。1尺は約30㎝なので、6尺は180㎝です。棺桶は「尺」で表記される場合がほとんどなので、「尺数×30㎝」という計算方法を覚えておきましょう。

棺桶のサイズを選ぶときには、「身長+10㎝程度」を基準に選ぶようにしましょう。なぜなら、ご遺体は死後硬直が進むと、つま先が伸びてしまうことが多いからです。

身長ぴったりの棺桶を用意してしまうと、死後硬直の影響でご遺体が納まらない可能性があるため、購入するときは上記のポイントに気をつけるようにしましょう。

➁棺桶の素材

棺桶にはさまざまな素材が存在します。代表的なのが「木棺(もっかん)」「布張棺(ぬのばりかん)」「エンバー棺」「エコ棺」の4つです。ここではそれぞれの特徴と値段の相場をご紹介していきます。

・「木棺」

一世代前までは主流だった棺桶です。ヒノキやスギで作られており、値段は40,000〜1,000,000円と幅がありました。彫刻を施したり金具を付けたり、さまざまな装飾を追加できます。

・「布張棺」

木製の棺桶に布を貼った棺桶です。布の色や柄、素材を選べるという理由から、最近人気を集めています。値段は20,000〜300,000円程です。

・「エンバー棺」

エンバーミング処置を施された故人様用の棺桶です。棺の開閉窓にアクリル板が付いており、通常の棺桶よりも窓が大きいところが特徴です。値段は100,000〜400,000円程となります。

・「エコ棺」

火葬時に二酸化炭素の発生を抑えられる棺桶です。ダンボールや再生紙などで作られているため、環境に優しいところが特徴です。色や柄も豊富で、強度も他の棺桶と比べて申し分ありません。値段は50,000〜200,000円程となっています。

どの棺桶を選ぶかは、故人様の個性に合わせて決めると良いかもしれません。例えば、エコに関心がある方であれば「エコ棺」、故人様の好みの色に合わせて「布張棺」をお選びください。

棺桶は値段が高いから良いというわけではありません。故人様の好みを考慮し、どの棺桶にするのかを決めると良いでしょう。

➂棺桶の形

棺桶には大きさや素材の他に、「形」を選ぶことができます。棺桶の形は主に5種類あり、それぞれの特徴は以下のとおりです。

・「箱型棺」

蓋部分が平らで、長方形の最も一般的な形です。「平棺(ひらかん)」、「キャスケット型」と呼ばれています。

・「山型棺」

蓋部分が山のように盛り上がっているのが特徴の棺桶です。

・「かまぼこ棺」

蓋部分が円形に盛り上がっている棺桶です。「アール型」とも呼ばれています。

「船型棺」

頭のほうが広く、足先に向かうにつれて狭くなっている形の棺桶です。「コフィン型」とも呼ばれています。

・「インロー棺」

蓋の部分が印籠のようになっている、はめ込み式の棺桶です。蓋の縁に装飾が施されており、高級感が漂う棺桶となっています。

棺桶に関する3つの注意点まとめ

棺桶を選ぶときに注意しなければならないポイントや、副葬品について守るべき決まりごとが存在します。次の項目ではそれらの決まりごとについて、解説していきます。

棺桶に入れる副葬品に注意する

ご遺体に添えて棺桶に納める品物を「副葬品」と呼びます。副葬品は何でも納めて良いというわけではなく、「納めてはいけないもの」というのも存在します。副葬品としてふさわしくないものは下記のとおりです。

・燃えない物

・スプレー缶や電池、携帯電話など(爆発の危険性があるため)

・ビニール製品、革製品、プラスチック製品(燃やすことで大気汚染の原因物質が発生してしまうため)

・燃え切らない可能性のあるもの(大きなぬいぐるみや分厚い本など)

上記の品物は火葬炉の故障につながる恐れがあるので、禁止されていることが多いです。火葬場によっては、お花以外の副葬品を禁止していることもあるため、事前に把握しておくと良いでしょう。

反対に副葬品としてよく納められる品物は、故人様が好きだった飲食物、大事にしていた小物や衣類、思い出の写真や手紙などです。

大きな棺桶は火葬炉に入らないことがある

稀に用意した棺桶が火葬炉に入らないというトラブルが発生することもあります。日本の火葬炉は180㎝を標準規格としているため、大きな棺桶が入らない施設があります。

そのため、体型の大きい方や身長の高い方は事前に火葬炉の大きさを確認しておく必要があります。最近では大型炉も増えてきているため、近所に対応している施設があるかどうか探しておきましょう。

まとめ

一口に棺桶といっても、その種類はさまざまです。近年は棺桶のバリエーションも増え、故人様の個性に合わせて選ぶことができるようになりました。

棺桶は故人様が最後に眠られる箱となります。ご遺族で話し合い、予算内で用意できる棺桶を選んであげるのが、故人様にとっても良い結果となるのではないでしょうか。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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