意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
知っておきたい葬儀の知識
知っておきたい葬儀の知識
動画でみる葬儀の知識へ動画でみる葬儀の知識
さいたま市の葬儀社セレモニーのHPへご葬儀はくらべて選ぶ時代
お問い合わせ・資料請求はこちら
お電話よる資料請求・お問い合わせ0120-41-1147

2022-03-18

過去帳とは?位牌との役割の違いや書き方について解説します

お仏壇の引き出しに保管されている「過去帳(かこちょう)」は、ほとんど使うことがないため、いざ記入するとなった際、「どのように書いたらいいのか分からない」という方が多いです。

本記事では「過去帳」の役割を解説するとともに、過去帳の書き方や保管場所について解説していきます。

過去帳とは?

過去帳とは、故人様の俗名(生前のお名前)・戒名(法名)・没年月日・お亡くなりになったときの年齢が記録された帳簿のことです。過去帳には、自宅で保管しているものと、菩提寺で保管しているものの2つがあります。

位牌がない浄土真宗では、過去帳を位牌の代わりにお仏壇に飾ります。浄土真宗には「即身成仏」という考え方があり、故人様の魂はすぐに仏様になるため、位牌は必要とされていません。

浄土真宗以外の宗派でも、過去帳を位牌の代わりに用いる場合があります。過去帳を位牌の代用できる事例については、「過去帳と位牌の違い」の項目で詳しく解説します。

過去帳の役割

過去帳には故人様が亡くなられた記録の他にも、さまざまな役割があります。最も重要な役割は、追悼供養での覚書としての役割ですが、家系図としての役割や戸籍としての役割を担っていた時代もありました。以下の項目では、これらの役割について詳しく解説していきます。

➀命日や法要の際に手を合わせる

過去帳は主に命日や法要の際に用いられます。没年月日や戒名が記載されているため、供養するときの覚書として活用することができるからです。

使い方は、月命日や法要の際の見台に過去帳を乗せ、供養する方のページを開いて手を合わせるというものです。

②子孫に家系図を残す

過去帳には先祖代々の記録も残されているため、家系図の代わりとしての役割もあります。家系図本来の意味である「家督継承の系統」までは補いきれませんが、ご自分の先祖を探るという点では、過去帳も家系図と同じ役割を果たしています。

③元々は戸籍の役割を持っていた

過去帳には、戸籍としての役割を担っていた時代があります。

江戸時代には、当時流行していたキリスト教を弾圧するため、「必ず仏教を信仰しなさい」という決まりがありました。この決まりが「檀家制度」といわれるものです。「檀家制度」によって、人々は必ずどこかの寺院の檀家になる必要がありました。

このときに、寺院側が檀家を管理するために使用したものが、「過去帳」です。 過去帳には、「ご家族が何人いて、いつ亡くなったのか」という内容が記載されていたため、戸籍のような役割も担っていました。

過去帳と位牌の違い

過去帳は位牌の代わりに用いる場合があると解説しましたが、本来は位牌の代わりに使用されることはありません。それでは、どのようなときに過去帳が位牌の代わりを果たせるのか、詳しく解説していきましょう。

過去帳と位牌に書き込まれている内容はどちらも、故人様の「戒名(法名)」「俗名」「お亡くなりになった年齢」と同じですが、その存在理由は異なります。なぜなら、位牌は故人様の魂が宿るものとされていますが、過去帳は“記録”としての意味合いが大きいからです。

過去帳は位牌の代わりというよりも、「位牌をまとめる」役割を果たしています。位牌はご家族様が亡くなられたときに用意されますが、仏壇で保管できる位牌の数には限界があるため、増えていく位牌をすべて管理し続けるのは難しいです。

そのため、三十三回忌や五十回忌などの節目に位牌を処分し、処分した位牌に書かれている内容を過去帳に書き写すことによって、過去帳に「位牌のまとめる」役割が生まれます。ただし、処分する位牌の内容がすでに過去帳に記載されている場合は、あえて書き写す必要はありません。

過去帳の保管場所

法事や月命日の際に用いる過去帳の保管場所は、基本的にはお仏壇の引き出しで問題ありません。ただし、浄土真宗では、過去帳を位牌の代わりに飾る風習があります。そのときは御本尊が隠れないように飾るようにしましょう。

過去帳の書き方

過去帳に記入するときに、「どのように書けばいいのか」悩む方は多いです。この項目では、過去帳の書き方や、どのような方に書いてもらうべきなのかを、解説していきます。

過去帳は誰が書いても良い

過去帳には、特定の人が書かなければいけない、という決まりはありません。ご家族や親族など、誰が書いても良いとされています。

しかし、過去帳には戒名も記入しなければなりません。戒名は難解な漢字や梵字が用いられることもあるため、「書くのが不安」と思う方もいらっしゃるでしょう。そのような場合は、菩提寺の僧侶に過去帳への記入を依頼することも可能です。実際に、多くの方が僧侶に過去帳への記入を依頼しています。

菩提寺に依頼する場合はお布施を渡す

菩提寺の僧侶に記入をお願いする場合は、四十九日法要や戒名(法名)をつけてもらうタイミングで書いてもらうことが多いです。

お布施の中に、代理記入分の料金を一緒に包むのが一般的です。法要以外のタイミングで記入してもらう場合は、5,000〜10,000円が相場となります。

過去帳を自分で記載する際なるべく墨で書く

過去帳への記入を自分で行う際は、なるべく筆と墨を用いて書くようにしましょう。なぜなら、すずりですった墨の文字は退色しにくく、長く残るからです。

しかし、必ずという決まりではないので、墨と筆を用意するのが難しい場合は、ボールペンや鉛筆で記入しても問題ありません。過去帳には記入についての厳格なルールはないので、自分で記入するときはそれまでの記入方法に習って書くと良いでしょう。

まとめ

過去帳は、故人様を供養する上で必要な情報が記入された大切な仏具です。先祖代々受け継ぐものであり、ご自分のルーツを知ることができるものでもあります。故人様の供養のためにも、過去帳は大切に保管し、節目節目で活用しましょう。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


「年忌法要・忌日法要」に関する記事

2024年のお彼岸はいつからいつまで?春・秋の違いや過ごし方を解説

2024年のお彼岸はいつからいつまで?春・秋の違いや過ごし方を解説

「お彼岸」の時期が近くなると、近所のスーパーに彼岸用のお供え物が並びます。これらのお供え物を購入するまではいいものの、具体的に何を行えばいいのか、正しく理解していないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回はお彼岸の期間や意味、お彼岸の過ごし方などについて解説していきます。

三回忌法要はいつ行う?数え方や、法要の準備・マナーについて解説します

三回忌法要はいつ行う?数え方や、法要の準備・マナーについて解説します

仏教には初七日や四十九日、一周忌などさまざまな法事が存在します。基本的には「3」と「7」の数字が絡む節目に行うのが一般的で、三十三回忌や五十回忌をもって弔い上げとする方が多いです。 今回は、そんな数ある法事のひとつである「三回忌法要」をご紹介します。三回忌法要における施主の決め方、当日の流れ、気をつけるべきマナーについて解説していきますので、それぞれのポイントを押さえて参列してみてください。

お盆のお墓参りはいつ行けばいい?手順やお供え物は?

お盆のお墓参りはいつ行けばいい?手順やお供え物は?

日常が多忙であったり、お墓が遠方にあったりすることから、長期連休のひとつのお盆休みにお墓参りをする方も多いでしょう。しかし、具体的にいつ行けば良いのか、実際にどんな準備をすれば良いのか分からない方も少なくありません。 本記事では、お盆期間中のお墓参りについて解説します。また、お供え物などお墓参りに必要な持ち物についても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

一周忌に必要な持ち物は?喪主・ご遺族や参列者として参加する場合の持ち物を紹介

一周忌に必要な持ち物は?喪主・ご遺族や参列者として参加する場合の持ち物を紹介

故人様が亡くなってから1年後に行われる年忌法要のことを一周忌法要といいます。大事な仏事の雰囲気を壊さないよう、喪主・ご遺族の立場の方はもちろん、参列者の立場になる方も、当日に持参する持ち物について確認しておきましょう。本記事では、一周忌法要での持ち物について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

関連する記事「年忌法要・忌日法要」について

2024年のお彼岸はいつからいつまで?春・秋の違いや過ごし方を解説

2024年のお彼岸はいつからいつまで?春・秋の違いや過ごし方を解説

三回忌法要はいつ行う?数え方や、法要の準備・マナーについて解説します

三回忌法要はいつ行う?数え方や、法要の準備・マナーについて解説します

お盆のお墓参りはいつ行けばいい?手順やお供え物は?

お盆のお墓参りはいつ行けばいい?手順やお供え物は?

一周忌に必要な持ち物は?喪主・ご遺族や参列者として参加する場合の持ち物を紹介

一周忌に必要な持ち物は?喪主・ご遺族や参列者として参加する場合の持ち物を紹介

2023年(令和5年)のお盆はいつからいつまで?お盆飾りやお供えの準備について解説

2023年(令和5年)のお盆はいつからいつまで?お盆飾りやお供えの準備について解説




埼玉・東京・千葉葬儀場のご案内