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2022-09-09

真言宗のお葬式とは|特徴や流れ、注意すべきマナーを解説します

「仏式のお葬式」と一口にいっても、宗派によって内容はさまざまです。特に真言宗は密教を由来としているため、お葬式の内容に特徴があります。今回は真言宗のお葬式に使用する道具や唱えるお経、お葬式におけるマナーなどを紹介していきますので、興味をお持ちの方は参考にしてみてください。

真言宗とは?

真言宗は中国発祥の仏教で、日本に伝わったのは平安時代の初期とされています。その後、平安時代の高僧である「空海(くうかい)」が日本中に広めていきました。

真言宗は、仏教の中でも「密教」といわれる宗派となります。「密教」とは、教義や儀礼が公開されている「顕教(けんぎょう)」と異なり、師匠から弟子へと口伝で伝授されるのが特徴です。また、「大日如来(だいにちにょらい)」を御本尊としており、京都の東寺(とうじ)を根本道場としたことから「東密(とうみつ)」とも呼ばれています。

現在では、日本にある寺院の約16%を真言宗が占めており、信者の人数は仏教徒の1割ほどです。特に北関東や四国地方のほか、岡山県に多くの信徒が存在します。

真言宗のお葬式の特徴

真言宗は密教を基盤とする宗派のため、お葬式に対する考え方や、お葬式の内容が他の宗派と比べて特徴的です。次の項目では、真言宗がではお葬式に対してどのような考え方を持っているのか、特徴的といわれているお葬式の儀式内容について解説していきます。

密厳浄土へ送るための儀式

真言宗のお葬式は、故人様の魂を大日如来がいる仏の国「密厳浄土(みつごんじょうど)」へ送るために行われます。ただし、密厳浄土へ向かうためにはこの世で身につけた悪い考えや習慣を浄化し、仏様のご加護を受けられるようにしなければなりません。そのため、真言宗では、他の仏教宗派では見られない独特な儀式を行います。

「土砂加持(どしゃかじ)」「灌頂(かんじょう)」という儀式がある

真言宗のお葬式には、「土砂加持(どしゃかじ)」「灌頂(かんじょう)」といった特徴的な儀式が存在します。

「土砂加持」とは、洗い清めた土砂を使用し、護摩焚きを行う儀式のことです。護摩を焚いている最中は、災いを払うとされる光明真言(こうみょうしんごん)を唱えます。

護摩焚きで使用した土砂は、納棺の前にご遺体へ振りかけます。なぜなら、使用した土砂には、生前の罪を消し、苦悩を取り除く作用があると考えられているからです。なお、土砂を振りかける行為は「滅罪生善(めつざいしょうぜん)」と呼ばれています。

一方、「灌頂」は故人様の頭部に水を注ぎかける儀式のことです。この灌頂の儀式によって、故人様の魂が仏の位に入れるようになるとされています。

真言宗のお葬式の流れ

真言宗のお葬式は、どの派を信仰しているのかによって、お葬式の流れが若干異なります。代表的な宗派は、「高野山真言宗」「真言宗智山派」「真言宗豊山派」の3つです。

すべての宗派のお葬式を解説するのは難しいため、本項目では真言宗の代表的なお葬式の流れを解説します。お葬式の流れは以下のとおりです。

1. 僧侶が会場へ入場し、その後、以下の儀式を行い自身の身を清める

   1. 塗香(ずこう)

    ・・・けがれを取り除くため、お香を体に塗る

   2. 洒水(しゃすい)

    ・・・洒水器といわれる法具を使用し、柩に法水を振りかける

   3. 加持香水(かじこうずい)の法

    ・・・印を結び、真言を唱える

2. お葬式の場に仏様を迎え入れ、お葬式の成就を祈る

   1. 三礼(さんらい)

    ・・・三礼文を唱え、仏法僧に帰依する

   2. 表白(ひょうびゃく)

    ・・・大日如来をはじめとする仏様達に故人様の教化をお願いする

   3. 神分(じんぶん)

    ・・・故人様への加護や滅罪・成仏を願う

3. 授戒の儀式 : 僧侶が故人様の頭を剃り、戒名を授かり授戒する儀式

   1. 剃髪(ていはつ)

    ・・・僧侶が「偈文(げもん)」を唱えながら故人様の髪を剃る(現代では剃る真似をするだけの場合がほとんど)

   2. 授戒(じゅかい)

    ・・・故人様へ戒名を授ける

4. 引導の儀式 : 故人様に即身成仏してもらうために行う儀式

   1. 表白(ひょうびゃく)

    ・・・再度表白を行う

   2. 神分(じんぶん)

    ・・・再度神分を行う

   3. 引導の印明

    ・・・不動灌頂の印明を授けることによって、故人様の即身成仏が成される

5. 墓前作法 : 故人様の煩悩を取り除き、「印明」と「血脈」を授ける

   1. 破地獄の印明

    ・・・故人様の心の中にある地獄(苦しみなど)を取り除く

   2. 位牌開眼・血脈授与

    ・・・真言宗の血脈を授ける

6. 焼香・出棺

   1. 焼香

    ・・・焼香の最中は、故人様の成仏を願う「諷誦文(ふじゅもん)」を唱える

   2. 道師最極秘印

    ・・・僧侶が印を結び、お葬式の終了となる

   3. 出棺

    ・・・お花やお別れの言葉を捧げて出棺を行う

真言宗のお葬式でのマナー

宗派によって、焼香の作法や香典のマナーがそれぞれ異なるのが仏教の特徴です。最後に、真言宗における「焼香」「数珠」「香典」「お布施」「服装」に関するマナーを解説していきます。

焼香についてのマナー

真言宗では、焼香を3回額で押しいただきます。焼香の基本的な流れは以下のとおりです。

1.祭壇の前へ進み出る

2.僧侶、ご遺族へ一礼

3.右手の親指・人差し指・中指で抹香をつまみ、額へ3回押しいただく

4.遺影に対して合掌・一礼

5.僧侶・ご遺族へ一礼

焼香は基本的に3回行いますが、参列者が多く時間がかかりそうな際は1回へ変更する場合もあります。また、真言宗ではお線香を3本手向けるのが基本です。

数珠についてのマナー

真言宗では左手に数珠を握ります。このとき、数珠の親玉を上に向かせ、房は手の中で握るようにしましょう。また、合掌する際は両手の中指に数珠をかけ、房は手の甲へ垂れるように持つのが一般的です。

数珠は108個の玉が連なった「振分数珠(ふりわけじゅず)」が本式です。ご遺族の場合は本式を用意しなければなりませんが、参列者の場合は略式数珠でも問題はありません。

香典についてのマナー

香典は、故人様とどのような関係性であったのかによって金額が異なります。一般的に、親族であれば10,000~100,000円、友人や会社関係の方であれば5,000円程度が相場です。

表書きは「御霊前」もしくは「御香典」と記載します。香典をお渡しする際は必ず袱紗に入れ、渡す直前に袱紗から取り出すようにしましょう。なお、金額や住所の書き方は他の宗派と変わりありません。

お布施についてのマナー

お布施とは、ご遺族が僧侶にお渡しする金銭です。お布施の中には、戒名を授かった際にお渡しする「戒名料」、読経に対するお礼としてお渡しする「読経料」、僧侶の交通費としてお渡しする「御車代」などが含まれています。

相場は500,000~1,000,000円ほどです。特に戒名料は、授けられる戒名の種類によって金額が変わってきます。お布施の金額は戒名料に左右されるといっても過言ではありません。ただし、お布施の相場は地域や菩提寺によって変わってくるため、事前に親族や僧侶に確認しておくことをおすすめします。

お布施の包み方は、他の宗派のマナーと変わりありません。奉書紙(ほうしょし)または白い無地の封筒にお札を包みます。ただし、白い封筒でも郵便番号などを記載する欄が入っている封筒は選ばないよう注意しましょう。

表書きは、上段に「お布施」と記載し、下段に喪主のフルネームを記載します。また、金額を記入する際は漢数字の旧字体を用いましょう。筆記用具はボールペンではなく毛質や筆ペンを使用し、墨は通常の墨を使うようにしてください。

なお、お布施を直接手渡しするのはマナー違反なので、必ずお盆に乗せて渡すようにしましょう。お盆が用意できない場合は、「袱紗(ふくさ)」と呼ばれる布に包み、渡す前に袱紗から出すのが正しい渡し方です。

服装

真言宗のお葬式に参列する際、服装のマナーに特別なものはありません。一般的な喪服のマナーを守っていれば問題ありません。お葬式の案内に「平服」と指定がある場合を除き、基本的には喪服を着用します。

男性の場合、真言宗のお葬式にはブラックスーツを着用します。靴や靴下は黒色で統一し、結婚指輪以外のアクセサリーはつけないようにしましょう。

女性の場合は準喪服にあたるブラックフォーマルを着用します。アクセサリーは女性に関しても結婚指輪以外つけないのがマナーです。身に着けて良いとされているものは一連のパールネックレス、もしくは一粒のパールイヤリングとされています。

女性も靴は黒色で揃えます。ストッキングやバッグも同様に黒色のものを用意しますが、素材は光沢がないものを選ぶのが望ましいです。

まとめ

真言宗は密教を由来とする宗派です。そのため、儀式の内容が他の宗派とは少々異なり、特に「土砂加持」「灌頂」の2つの儀式が特徴的です。

他の儀式に関しても、どのような意味合いで行われているのか理解すれば、真言宗のお葬式に参列する際に戸惑わず落ち着いて参列できます。故人様のお見送りをする前に、それぞれの儀式の意味を一通り理解しておくようにしましょう。


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