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2020-05-22

神道の追悼儀式である「霊祭」「式年祭」。流れや参列する際のマナーとは?

神式にてご葬儀を執り行った場合にも、ご葬儀後に仏式でいう回忌法要のような供養儀式が営まれます。家を守る神様となった先祖を祀る行事である神道の追悼儀式。日本でのご葬儀の約9割が仏式となりますので、神道の追悼儀式についてなじみが薄い方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、仏式の法事・法要にあたる神道の追悼儀式の流れや参列する際のマナーなどについてご紹介します。

神道の供養儀式とは

神道では、仏教の法事・法要にあたる追悼儀式を、「霊祭」とまたは「式年祭」といいます。故人様の死後100日目までの儀式を「霊祭」、1年目の命日以降の儀式を「式年祭」といいます。

霊祭には、翌日祭・十日祭・二十日祭・三十日祭・四十日祭・五十日祭・合祀祭(ごうしさい)、百日祭(ひゃくにちさい)があり、五十日祭が「忌明け(きあけ)」とされています。式年祭は、一年祭・三年際・五年祭・十年祭があり、それ以降は10年単位で式年祭が執り行われます。

なお、霊祭と式年祭は、神社ではなく、仏教の位牌にあたる「霊璽(れいじ)」がある自宅や墓前などに神職を招いて執り行います。

翌日祭

ご葬儀が無事に終わったことを報告する儀式で、最近ではご遺族のみが行うのが一般的です。

十日祭(毎十日祭)

命日から数えて10日ごとに行う霊祭です。十日祭は、仏教でいう初七日にあたります。10日目の「十日祭」は自宅などにご遺族だけでなく親戚や知人、神職を招いて祭詞(祝詞)をあげていただきます。お供え物や儀式の流れはご葬儀に準じ、霊祭後には会食を行い、お返しものをお渡しします。これ以降の二十日祭、三十日祭などはご遺族だけで行います。

五十日祭

仏教の四十九日にあたり、五十日祭で「忌明け」となりますので霊祭の中でも特に重要な儀式です。ご自宅、もしくは斎場に神職や親族、友人、知人を招き執り行われます。五十日祭後には、会食の場を設けて参列者へのお礼をします。神道では、一般的にこの日に納骨を行います。

合祀祭

五十日祭の翌日には「清祓いの儀」を行って、忌明けの祓いとお清めをします。これまで神棚封じで使用していた半紙をはずし、その後、故人様の霊璽(れいじ)を仮の霊舎から、祖先の霊を祭った祖霊舎へ移して合祀する儀式を行います。神道では祖先の霊が守り神であり、この儀式により、故人様も守り神となります。

なお、神棚封じに関しては以下の記事で詳しく紹介しておりますので、関心のある方はぜひご参照ください。

神棚封じについての基礎知識。意味や手順、期間についてご紹介

百日祭

命日から100日目に行う霊祭です。神官や親族、友人・知人を招いて行いますが、身内だけで故人様を供養し、儀式として行わない場合もあります。また、合祀祭と合わせて行うこともありますので、ご心配な方は親戚の方に確認しておきましょう。

式年祭

式年祭は、仏教でいう年忌法要にあたります。満1年目の一年祭と3年目の三年祭では親族や友人・知人を招いて行います。その後は五年祭・十年祭・五十年祭などの式年祭が行われ、満50年目の「五十年祭」で弔い上げになります。なお、五年祭以降の式年祭は、最近ではご家族だけで済ませることが多くなっております。

霊祭・式年祭に参列する際のマナー

ご自身が仏教を信仰されていたり、キリスト教を信仰されていても、神道の追悼儀式に招かれることがあります。その際のマナーについて以下にまとめさせていただきましたので、ご参照ください。

案内状の返事は早めに

霊祭・式年祭でも、仏教の法事・法要と同じように案内状によって参列の招待がなされます。神道の追悼儀式では会食の場を設けるため、ご遺族はその準備のためにも参列者の数を把握したいはずです。そのため、参列の案内状が届いた、ご遺族の都合を考慮し、できるだけ早く案内状への返事をしましょう。

なお、欠席する場合は、返信用はがきなどにお詫びの言葉を添え、当日に果物やお菓子などをお送りするとよいでしょう。

香典はどうする?

霊祭・式年祭では、香典として、現金を包む場合や供物などを持っていく場合があります。もし、案内状に香典や供物を辞退される旨が記載されている場合は、どちらも持参してはいけません。

香典の表書きについては、「御神前」「御玉串料」「御供」などと書きましょう。神道にも宗派が存在しますが、宗派によって表書きが異なることはありません。

参列する際の服装は?

基本的に五十日祭までであれば仏教の四十九日と同様に喪服で問題ありません。ただし、家庭や地域によって五十日祭でも準喪服、または平服で参列することもあります。ご心配な方は事前にご遺族や親戚に確認しておきましょう。

霊祭・式年祭での作法

神道では、「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」や「拝礼」、「手水(ちょうず)」などの独特の作法があります。以下でそれぞれの作法についてまとめましたので、ご参照ください。

玉串奉奠(たまぐしほうてん)のやり方

「玉串」とは、神様の宿るといわれる榊の木の枝に、紙垂(しで)といわれる麻や紙を結びつけたものを指し、神様への捧げものや神様の御霊(みたま)が宿る依り代とも言われます。そして、「奉奠(ほうてん)」は、「つつしんでお供えする」という意味であるため、玉串奉奠とは「神様に玉串をつつしんでお供えします」を意味します。

玉串奉奠のやり方は、次のような手順になります。

1. 玉串を受け取る
ご遺族に一礼し、神職の方に進んで一礼し、両手で玉串を受け取ります。玉串の手前の枝先を左手で下から支え、根元を右手で上から持ち、胸の高さにあげ、玉串案(玉串を置く台)に進みます。

2. 祭壇の前で祈念する
玉串案まで進んだら一礼をします。玉串の根元が手前に来るように玉串を時計回りに180度回転させ、左手を根元、右手は枝先になるように持ち替えます。玉串の根元を祭壇に向けて両手で玉串案に置き、玉串を捧げます。

3. 拝礼(二拝二拍一拝)
祭壇の方を向いたままで右足から一歩後退します。2回深く礼をし、柏手(かしわて)を2回打ち、最後に深く一礼をします。
※ご葬儀の場では柏手の音を立てずに打つ「しのび手」で行うのがしきたりです。

4. 自分の席に戻る
2歩ほど後退して向きを変えます。神職に一礼をしてから自分の席に戻ります。

なお、玉串奉奠について以下の記事で詳しく紹介しておりますので、関心のある方はぜひご参照ください。

神式のご葬儀で故人様を送る。玉串奉奠(たまぐしほうてん)の流れとマナー

拝礼のやり方

1. 二拝
腰を90度近くまで折って低頭します。その際、手は膝がしらに置くようにしましょう。

2. 二拍手
胸の高さの位置で2回拍手をします。両手を揃えて打ち合わせるため「柏手を打つ」と言われています。神様に誠心誠意からの感謝を込めて柏手を打ちましょう。
※ご葬儀の場では柏手の音を立てずに打つ「しのび手」で行うのがしきたりです。

3. 一拝
二拍手をしたら、最初の二拝と同じ要領で一拝します。

手水(ちょうず)のやり方

「手水(ちょうず)」とは、神社の手水舎にある口や手をすすぎ心身を清めるための水のことで、手水を使って身を清めることを「手水を取る」もしくは単に「手水」と言います。神社にお参りをする際は何よりもまず先に手水舎に向かい、心身を清めましょう。

手水の取り方は、以下のとおりです。

1. 右手で柄杓(ひしゃく)を持って汲んだ後に左手に手水をかけます。

2. 左手に柄杓を持ち替え、右手に手水をかけて右手を清めます。

3. 再度右手に柄杓を持ち替え、左手のひらに手水を注いで、口をすすぎます。

4. 柄杓に残った手水を左手にかけて左手を清めます。

5. 柄杓の椀を上にして立てて柄杓の柄に手水をかけ流し、柄杓を元の位置に戻します。

神職への御礼はどうする?

霊祭・式年祭を神職にお願いしたら、謝礼をします。神社によって、謝礼が決まっている場合と決まっていない場合があるため、事前に神社や葬儀社に確認することをおすすめします。謝礼をお渡しするタイミングは、霊祭・式年祭が終わったあとに、神職に対しねぎらいの言葉をかけてお渡しします。

神社への謝礼は、香典と同じ黒白の結び切りの不祝儀袋を用います。表書きは、「御祭祀料」「御初穂料(おんはつほりょう)」とします。なお、謝礼の場合は香典で使用する薄墨ではなく、濃い墨で書くようにします。

まとめ

神道で行われる霊祭と式年祭は、故人様を偲びつつ、家族を守ってもらうように祈る意味合いを持った追悼儀式です。仏教の法事・法要とは意味合いやマナーが異なり、戸惑われるかもしれませんが、事前に霊祭や式年祭について理解を深め、故人様の宗教宗派に合わせてお見送りしましょう。


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