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2023-10-20

ご香典で新札(ピン札)を包むのはだめ?新札しかない場合の折り方や、入れ方を解説

ご葬儀や法事・法要に参列する際、用意しなければならないもののひとつに香典があります。香典にはさまざまなマナーがあり、お札の選び方もそのひとつです。

本記事では、香典で新札を用いてはいけない理由や、新札しかない時の対処方法、香典を包む際のマナーについて解説します。

ご香典で新札(ピン札)を包むのはだめ?

香典を用意する際、新札を用いるのはご遺族に対して失礼とされています。なぜなら、「不幸が起こることを予想して、あらかじめ準備していた」といった意味に捉えられてしまうからです。

慶事であれば新札を用いますが、弔事の場合は「突然の訃報で使用済みのお札しか用意できなかった」といった意味を込めて、旧札を使用します。

ご香典は綺麗な古札を包む

新札がマナー違反にあたるといっても、極端に使い古された汚いお札も不適切です。破れているもの、シワだらけのもの、汚れているものは避けましょう。難しいかもしれませんが、ご葬儀や法事・法要の場では、適度に使用感のある旧札が望ましいです。

新札しかない場合は、折り目を付ける

新札しかない場合は、お札に折り目を付けて包みます。折り目を付ければピン札ではなくなるので、失礼にはあたりません。

とはいえ、ぐしゃぐしゃに折り曲げるのはマナー違反です。折る際は、縦か横にひとつ折り目を付けるくらいに留めましょう。

ご香典のお札の入れ方

香典には、お札の選び方だけでなく、入れ方にもマナーがあります。ご遺族を思う気持ちを示すために、一つひとつのマナーに配慮しながら香典を包みましょう。

➀お札の表裏に注意

お札には、肖像画が描かれている面があります。慶事であれば、肖像画が描かれている方を表にして入れますが、弔事の場合は肖像画を裏にして入れるのがマナーです。

➁肖像画が下になるように入れる

肖像画を裏にして入れるだけでなく、向きにも配慮が必要です。お札を取り出した際、肖像画が不祝儀袋の下に来るように入れましょう。また、お札は向きをそろえて入れるのがマナーです。

お札以外のご香典に関するマナー

本項では、表書きの書き方や金額を記入する際の決まり、お渡しする際のマナーについて解説します。マナーには一つひとつに意味がありますので、参列する前に把握しておきましょう。

➀外袋には薄墨で表書きと名前を書く

表書きは、外袋の水引がかかっている上に記入します。筆記用具は、毛質の薄墨を使用するのがマナーです。「涙で墨が薄まってしまった」「急な訃報でしっかり墨をする時間がなかった」といった意味を表現するために使用します。

名目は、宗教・宗派によって異なります。仏教の場合、四十九日前であれば「御霊前」、四十九日後であれば「御仏前」です。ただし、浄土真宗の場合は常に「御仏前」と記入します。宗派が分からない場合は「御霊前」とするのが無難です。

水引は、黒白か双銀の結び切りを選びましょう。水引の下には、包んだ方のフルネームを記入します。夫婦の場合は、夫のフルネームを記入し、左隣に妻の名だけを記入しましょう。

不祝儀袋の種類にも注意が必要です。蓮が描かれているものは仏教、百合や十字架はキリスト教専用です。神道の場合は、無地の香典袋を用意します。

他にも、宗教・宗派により細かなマナーが存在します。詳しく知りたい方は、以下の関連記事をご参照ください。

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➁中袋は金額や住所を記載

包んだ金額は、中袋の表面に記載します。中袋がない場合は、封筒裏の左下に書きましょう。金額は、漢数字の大字を使用するのがマナーです。

大字は書き換えが難しいため、改竄を防ぐ目的で使用されています。例えば、5,000円を包んだ場合は「金伍仟圓他」と書きます。

香典袋の正しい書き方については、以下の記事でも詳しく解説していますので、併せてご参照ください。

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➂袱紗に包んで持参する

香典は、ご葬儀の受付でお渡しします。芳名帳に名前を記載した後に渡すのが適切なタイミングです。

お渡しするまでは、袱紗に包んでおきましょう。直前で袱紗から取り出します。

その際、お悔やみの言葉を添えるのも忘れてはいけません。簡潔にお悔やみを述べましょう。伝える際は、忌み言葉を使用しないように注意が必要です。

また、小規模のご葬儀では受付がない場合があります。受付がない場合は、ご遺族に直接お渡ししましょう。

なお、袱紗の正しい包み方については以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも併せてご確認ください。

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④ご香典で包む金額は年齢や関係性によって異なる

金額相場は、故人様との関係によって幅があり、一般的には血縁関係が濃いほど高額になります。包む金額に不安がある場合は、あらかじめ親族に相談しておきましょう。

割り切れる数字は「縁が切れる」と考えられているため、奇数で包むのがマナーです。ただし、「死」「苦」を連想させる「4」「9」の数字は縁起が悪いとされているので、避けるようにしましょう。

香典の金額相場については、以下の記事で詳しく解説しています。

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まとめ

香典を包む場合「急な不幸で使用済みのお札しか手元になかった」といった意味を表現するため、旧札を使用します。新札は「不幸を予兆してあらかじめ準備していた」といった意味になってしまうため、使用は控えましょう。新札しかない場合は、ひとつ折り目を付けるのがマナーです。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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