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直葬(火葬式)でよくある後悔4選|その対策も紹介します

公開日2024/12/27|最終更新日2024/12/27

身近な方の死が訪れてしまった際、ご葬儀の方法に悩まれた結果、さまざまな事情から直葬を選択する方も少なくありません。直葬は「火葬式」とも呼ばれ、告別式などをせずに火葬場で短いお別れを行ってから、そのままご遺体を火葬してもらう形式のものです。

今回は、直葬についての具体的な解説と、直葬を行ったご遺族が抱えるさまざまな問題、後悔しないための対策などを詳しくご説明していきます。

そもそも直葬とは

直葬とは、その言葉のとおり、故人様を火葬場から直接見送るというものです。直葬は火葬式とも呼ばれ、お通夜やご葬儀をせず、火葬炉の前で短いお別れをしてから火葬を行うため、費用を大きく抑えられるのが特徴です。

ただし、直葬と火葬式には若干の違いがある点に注意しましょう。火葬後に骨上げのみを行う直葬に対し、火葬式では故人様を火葬する前に、火葬炉の前で宗教的な儀式を短い時間で行うこともあります。

宗教的な儀式では、僧侶に読経してもらう必要があるため、葬儀社に払う金額以外にお布施も用意しておきましょう。相場は30,000~50,000円程度ですが、100,000円以上の額を包む方もいらっしゃるようです。

宗教的な儀式を一切行わない場合は直葬、少しの間でもお経をあげてほしいといった場合は火葬式を選ぶことになります。ただし、火葬場や葬儀社によってお見送りの方法や金額が異なるため、2~3社程度に見積もりを依頼すると良いでしょう。

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直葬で後悔した事例とその対策を紹介

核家族化が進む近年では、冠婚葬祭の儀式にお金をかけないご家庭も多く、ご葬儀においても直葬を選択する方が増えつつあるようです。ただし、中には直葬を選択したことで後悔されているという意見も耳にします。ここからは、直葬を行ったことで後悔してしまった事例やその理由、後悔しないための対策をご紹介いたします。

➀菩提寺に納骨を断られた

直葬では、宗教的な儀式を行いません。ここで注意しなければならないのは、納骨先、つまり先祖代々にわたるお墓が菩提寺にあるケースです。寺院では、無宗教葬のご遺骨では仏教の教えに反するなどと判断され、納骨を断られるケースがあるのです。

寺院への報告が直葬を執り行った後になってしまうと、納骨が拒否されるといったトラブルになりかねません。火葬前には必ず事情を説明し、寺院と相談する必要があります。なお、菩提寺へ納骨するには、菩提寺の僧侶に依頼することが一般的です。

一方、特に宗教を問わない霊園にお墓がある場合や自然葬など、菩提寺にお墓がないご家庭においては、納骨拒否のトラブルは考えなくとも良いでしょう。菩提寺にお墓がない場合は、霊園などに生前墓を購入しておいたり、自然葬を選択したり、合祀墓や永代供養墓へ納骨したりなど、ご家族で遺骨の取り扱いについて話し合っておきましょう。

なお、既に菩提寺から納骨が拒否されている場合は、自治体が運営する公営墓地や霊園、永代供養墓を検討するのも一案です。

➁故人様とのお別れの時間が短かった

一般葬では、お通夜や告別式で読経があげられる中、ゆっくりと別れを悼むことができます。直葬は、火葬炉の前で数十分から1時間ほどお別れやご焼香をあげる時間が設けられるものの、「死を悼む時間が短すぎて後悔してしまった」という意見も耳にします。

別れを惜しむ時間が短く、「火葬炉の前で故人様の顔を見ることも叶わなかった」と後悔してしまう可能性も否めませんので、契約する前にお別れの時間や故人様との対面の有無などを確認しておくと良いでしょう。

また、直葬を先延ばしにしてもらい、ご家族だけで故人様とともに別れを惜しむ時間を作ることもできます。夏場などはご遺体が痛まないよう、ドライアイス代がかかる場合があることを念頭に置き、葬儀社のスタッフに相談してみましょう。

③親族に否定的に言われた

直葬は新しいご葬儀の形式であり、簡易的な儀式となってしまうため、伝統を重んじる考えの方にはなかなか受け入れがたいかもしれません。

故人様のご葬儀は、一度しか執り行うことができません。ご親族との関係を悪化させないためにも、一人の判断でご葬儀の方法を決めず、話し合いの時間を設けるようにしましょう。

また、金銭的な問題で直葬を希望している場合は、「皆で費用を負担して一般葬にしよう」という結論になる可能性もあります。ご葬儀に対する倫理観は人によって異なるため、周囲の方の考えに耳を傾け、歩み寄ることも重要です。

④後から「参列したかった」と言われた

周囲の方への報告が直葬を執り行った後になると、「参列したかった」と思われてしまうかもしれません。故人様と最後のお別れができなかったと知れば、つらい気持ちになるのは当然といえるでしょう。そのため、周囲の方への報告は、直葬を執り行う前に済ませておく必要があります。

なお、参列できなかった方々への対策として、改めて骨葬を検討してみるのも一案です。骨葬とは、火葬後のご遺骨を祀り、改めてお別れ会 等を執り行うといったものです。

直葬で後悔しないためのポイント

ここでは、直葬を検討している方に向けて、後々のトラブルを防ぎ、後悔しないようにするための対策をご紹介いたします。

生前から故人様の考えを聞いておく

直葬を選択する場合、事前にエンディングノートを作成しておくのがおすすめです。自筆で希望として残しておけば、故人様の要望によって直葬を選択したことが周囲に伝わりやすくなります。直葬が故人様の願いだと分かれば、ご親族からの反対も少なくなるでしょう。

専門家に相談する

終活の一環として、普段からお世話になっている菩提寺や葬儀社に、ご葬儀について相談しておくのも良いでしょう。事前に専門機関へ相談してから、どのような形で送ってほしいか周囲へ伝えておけば、ご親族間でのトラブルを防げます。

まとめ

火葬のみで故人様をお見送りする直葬は、一般的なご葬儀よりも費用を抑えられます。ただし、故人様とのお別れの時間が短かったり、納骨先が限られたりといったデメリットも念頭に置いてから選択しましょう。

後悔なく故人様をお送りするためにも、生前からご家族の意思や身近な方の考え方、菩提寺との兼ね合いなどを話し合っておき、さまざまなことを決めておくのがおすすめです。多くのご親族が集まるお盆やお正月などの機会に、意見を伝え合う時間を設けてみてはいかがでしょうか。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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