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神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

公開日2025/11/07|最終更新日2025/11/07

仏教では、人が亡くなると「仏の弟子になった」とされ、戒名(かいみょう)を授与されます。しかしながら、神道を信仰していた故人様に仏教の戒名をつけるのは不適切です。よって、死後は神道における諡(おくりな)を授かることになるでしょう。では、諡とはどのような意味を持つのでしょうか?

今回は、神道で人が亡くなった時に送られる諡について解説します。

諡(おくりな)とは

「諡」とは、神道において故人様が生前に行った徳に対し授けられる名前です。生前のフルネームと年齢、性別、命(みこと)で構成されています。死後に付けられる名前としてよく用いられるのは戒名(かいみょう)ですが、これは仏教徒に対する名前なので神道のご葬儀でつけられることはありません。

諡は、諡号(しごう)または零号(れいごう)とも呼ばれており、諡が授けられた故人様は、神の世界で子孫の守り神になるとの意味を持ちます。なお、諡が授与されるタイミングはお通夜の後に行われる遷霊祭(せんれいさい)です。授かった諡は霊璽(れいじ)やお墓に記されます。霊璽とは仏教での位牌にあたり、御霊の依り代となるのです。

戒名との違い

人が亡くなった際、授けられる名前のほとんどが戒名です。その背景には、日本で行われるご葬儀の約90%が仏式だという点にあります。仏教では、戒名を授かることで故人様が「仏様の弟子」となり、極楽浄土を目指し修行を積んでいく証との意味が込められているのです。

なお、生きながら仏様の弟子となった僧侶などは「生前戒名」として戒名を授かります。ただし、神道の場合は生前に諡を授かることはできません。それは、生前に故人様が行った善行や悪行に対して、亡くなったあと平等に授けられるのが諡だからです。

一般的な概念として、死後に授かる名前といえば戒名も諡も同等といえます。しかし、生前には絶対受けられない名前が神道の諡です。また「戒名」はお布施を渡して僧侶に依頼し授かるものですが、「諡」は一定のルールに則るのであれば誰でも名付けられるというのも、仏教とは異なる部分といえるでしょう。

諡(おくりな)の付け方

「戒名」は僧侶に依頼して授けられるものであり、生前とは全く違う響きになる一方で、「諡」は生前の名前を使用し、さまざまな言葉が付与されて作られます。

構成は、生前のフルネームと諡、そして命(みこと)です。真ん中につける「諡」の部分は、年齢や性別によって異なるのが一般的です。参考までに以下の表をご覧下さい。

年齢 男性 女性
0~3歳 嬰児(みどりご)
4~6歳 稚児(ちご)
稚郎子(わかいらつこ)
稚児(ちご)
稚郎女(わかいらつめ)
7~15歳 郎子(いらつこ)
童男(わらべ、わらわご)
郎女(いらつめ)
童女(わらめ、わらわごめ)
16~19歳 彦、郎子彦、比古(ひこ) 姫、比女(ひめ)
20~40歳 郎男(いらつお) 郎女(いらつめ)
41~70歳 大人(うし) 刀自(とじ)
71歳以上 翁(おきな) 媼(おうな)
<例>

39歳男性、鈴木太朗さんが亡くなった場合の諡

・生前の氏名…鈴木太朗(すずきたろう)

・諡…郎男

・命

よって、諡は「鈴木太朗郎男命(すずきたろういらつおのみこと)」です。

なお、この名付けは絶対とはいえず、神社や地域の考えにより異なる場合があります。成人していない子どもの場合、男の子は「彦」、女の子は「姫」で、成人後の大人なら男性は「大人」、女性なら「刀自」で統一されるなど、考えによってさまざまです。

諡(おくりな)を付けるのに費用はかかる?

仏教で戒名を僧侶へお願いする際には、ご葬儀費用とは別にお布施が必要です。一方、諡の名付けは、氏名、年齢、性別から決められることがほとんどのため、諡に対する費用はかかりません。なお、神式でのご葬儀、神葬祭では、お礼として神主に対し、仏教のお布施にあたる「祭祀料」を包みます。

まとめ

神式の諡と仏式の戒名では、そもそも信仰が異なるため、意味や付け方にも違いが見られます。しかしながら、亡くなった方に敬意を払って付けられる名前だという点において変わりはありません。さておき、諡は子孫の守り神として付けられる尊い名前であり、未来永劫、祖霊として祀られる証となるのです。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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