叔父・叔母が亡くなった際の忌引き休暇は1日？学校・会社に連絡する例文を紹介

忌引きとは？

本来の忌引きという言葉は故人様の死を悼み、ご遺族が喪に服すための期間という意味で使われていました。現代では「忌引き」という言葉は、ご親族の不幸で会社や学校を休む「忌引き休暇」と同義で用いられます。

その昔、日本では「人の死は穢れである」と信じられていたため、穢れを周りへうつさないようにという気遣いから、ご遺族が一定期間外出を控えるというしきたりがあったのです。しかしながら現代では、穢れがうつるなどという考え方を持つ方は少なくなりました。

「ご遺族が喪に服するための期間」という昔の思考が「忌引き休暇」を取得できるという形で、現代にも残っています。身内が亡くなった際には忌引きとして葬儀前後の準備や手続きを目的とした休暇を取得できます。

叔父・叔母が亡くなったときの忌引き休暇の日数

叔父や叔母が亡くなった時の忌引き休暇日数は、基本1日間としている企業・会社が多いです。

叔父・叔母の忌引き休暇を認めていない会社によっては忌引き休暇がとれない場合もあります。ただし、ご葬儀の場所が遠方の場合は、特例で忌引きの日数を加算してもらえる可能性がありますので、上司などに相談してみましょう。

以下の表では一般的な忌引きの日数をまとめました。会社や学校の規定によって違いますので、申請時には必ず確認を取るようにしましょう。

叔父・叔母のご葬儀で忌引き休暇を取得する際の注意点

ここからは、叔父や叔母のご葬儀において、忌引き休暇を取得する際に注意すべき点をご紹介いたします。

忌引き休暇の日数について定めた法律はない

忌引き休暇は法律上で定められているものではないため、学校や会社の独自制度となります。つまり、忌引きの有無や取得日数は施設により異なるため、それぞれの就業規則や生徒手帳で確認する必要があるのです。特に3親等以上離れているご親族、つまり故人様が叔父や叔母の場合は忌引きが適用されない場合があります。

なお、もし忌引きが使えない規則の場合は、有給休暇の消化などで休みをとり、参列する形になるでしょう。

忌引き休暇が有給・無給かは要確認

一般の会社や学校で、3親等のご親族が忌引き適用になるかどうかは、それぞれの規則によるものとなります。ただし、公務員の場合は1日だけ取得できることが多いです。ただし、地方自治体によって規定が少しずつ違うので、100％取得できるとは言い切れません。

規定を確認する場合は、人事担当部署や所属先の服務規律、会社や学校のホームページや生徒手帳でも確かめられますので、お時間のある時に確認しておきましょう。なお、下の表では忌引き休暇の有無や福利厚生によって金額が支給されるかどうかを記載しています。

お勤めの企業がどの項目に当てはまるか確認しておきましょう。

証明する書類の提出が必要なこともある

忌引き休暇の取得を希望する場合は、休暇明けに忌引きを証明する書類が必要になる場合があります。もし事前に必要書類が分かれば、必ず用意するようにしておきましょう。なお、一般的な必要書類は以下のとおりです。

一般的に提出を求められる書類は、葬儀施行証明書、または会葬礼状です。ただし会社や学校によって違うので、求められない場合もあります。書類関係は後に用意する事が困難な分もあるので、出来れば事前に必要書類を確認しておき、休暇中に用意しておくことをおすすめします。

叔父・叔母の忌引き休暇の申請時に伝えるべき項目

叔父や叔母のご葬儀に関しては3親等以上となるため、忌引き休暇が採用されない場合もあります。

有給休暇の許可をとることも視野に入れ、上司の方に相談すると良いでしょう。小・中・高校の学校関係や大学でも規則はまちまちです。やはり忌引きが適用されるかどうか、事前の確認が必須になります。

なお、忌引き休暇の件を伝える場合は以下の内容を意識して下さい。

ご葬儀の内容が決まっていない場合や、家族のみで行う家族葬の場合、ご葬儀の詳細はお伝えしなくて構いません。

オススメ関連記事

「忌引きのため休み（ます）」は正しい？ご葬儀で休む際の会社・学校への例文を紹介

ご家族が亡くなれば、ご遺族はご葬儀の支度に取り組まなければなりません。そのためには仕事を休まなければならなくなるため...

ご家族が亡くなれば、ご遺族はご葬儀の支度に取り...

続きを読む

【例文】叔父・叔母のご葬儀での忌引き休暇の連絡方法

ここからは、叔父・叔母が亡くなった場合の忌引き休暇申請の流れを例文と交えながらお伝えしていきます。

会社員の場合（上司）

忌引きを上司や担任教師へ伝える場合は口頭で伝えるのが一般的です。もし帰宅時や自宅で訃報を受けた場合は電話で忌引きをお伝えします。もし真夜中に知らされた場合は、翌日の早朝に話が長くならないよう気をつけながら電話連絡を行い、詳細はメールでお伝えしましょう。

【口頭】

【電話】

【メール】

もし、規定に忌引き休暇が無い場合、事情は同じように書き込み、有給休暇を申請させてほしいという内容に変えると良いでしょう。また、忌引き休暇が一日のみで足りないと感じた場合は、有給休暇を組み合わせる形でお願いしましょう。

会社員の場合（取引先）

また、急なお休みを頂くことになる場合、お取引先への連絡もしておくのが無難です。大概は予定変更でご迷惑を掛ける形になることが多いでしょう。そういった場合は、以下例文のような文面は如何でしょうか。

公務員の場合

公務員が忌引き休暇を取る場合、国家公務員に限っては「人事院規則」との法律に基づいて決められています。一方、地方公務員は各自治体の条例で定められており、多少の違いはあるものの、国家公務員とさほど変わらない規定で忌引き休暇を獲得できます。

会社員とほぼ同じく忌引き休暇の日数は1日間が一般的です。なお、配偶者の叔父や叔母ともなれば忌引き休暇の申請が通らないこともあるので、そういった場合は有給休暇を使用します。

なお、公務員の方が忌引きの件を上司へお伝えする場合、口頭か電話が一般的になります。内容は会社員が上司にお伝えする言葉と同じで問題ありません。

学生の場合（小学校・中学校・高校）

小学校、中学校、高校でも、学校ごとに忌引きの申請方法が異なります。連絡帳や生徒手帳への記載だけで認められる場合もあれば、正式な「忌引き届」の提出が必要になるケースもあります。

学生の場合（大学）

大学の場合も、大学の規則によって忌引きが取得できるかかどうか違いが出ます。また、学生課に相談し忌引きが使用できるか確認し、教授にも相談してみましょう。レポート提出などの特別対応で出席扱いにしてくれる教授もいます。

まとめ

そもそも、「忌引き」とは、親しいご親族や大切なご家族が亡くなった際、ご遺族は死の穢れを外に出さないようにするため、ご自宅にこもって喪に服すための期間でした。しかしながら現代では故人様との最期の別れを悼むための大切な休みとして認知されています。

ただし、法的に定められた休暇ではないため、それぞれの規定によって日数や数え方などに違いが生じているのが実情です。施設ごとの決まりを事前に確認しておきましょう。

また、休暇に入る前は業務に支障をきたさないよう、引き継ぎは忘れずに行います。なお、忌引き明けは周囲へのお礼の言葉や菓子折り、香典返しなどの気遣いも忘れず行うようにしましょう。