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プレート葬とは?人気のデザインや価格相場を解説いたします

公開日2025/11/14|最終更新日2025/11/14

近年多様化している埋葬法のひとつに「プレート葬」があります。プレート葬は比較的新しい埋葬法のため現段階において広く認知されてはいませんが、墓石よりも安価で宗教的な自由度もあることから、注目度が高まりつつあります。

そこで本記事ではプレート葬とは何か、そしてメリットやデメリットについても詳しく解説します。

プレート葬とは

プレート葬とは、昔ながらの立体的な墓石の代わりに、板状の平たい墓石(プレート)が蓋のように置かれ、墓標とされているお墓のことです。芝生や花壇など、自然を感じる区画に埋葬されるパターンが多いので、従来のお墓とはかなり雰囲気が違いスッキリと見えるのも大きな特長といえるでしょう。

プレートの下にある納骨スペースにご遺骨が納められており、個別での参拝が可能な点では通常のお墓と変わりありません。また、合葬タイプのお墓でプレート状の墓石が用いられることもあります。

つまり、埋葬されたご遺骨の上に、墓標としてプレート状の墓石が乗せられているお墓が「プレート葬」なのです。

樹木葬との違い

近年では、樹木を墓標とする「樹木葬」も注目され、利用者が増えています。樹木葬には、次の2つのタイプがあります。

里山型:許可を得た里山や森林に樹木を植え、その周囲にご遺骨を撒いて自然に還す形式。プレート墓石は使用されません。

公園型:整備された土地に樹木を植え、墓標とします。カロート(納骨室)に遺骨を納めた上で、プレート状の墓石が置かれる場合もあります。

特に公園型の樹木葬は、プレート葬と見た目や仕組みが非常に似ているため、混同されやすい傾向があります。また、施設ごとに呼び方が異なるため、「樹木葬」か「プレート葬」かがあいまいになることもあります。

大きな違いは「墓標の位置づけ」です。樹木葬では、シンボルツリーや草花が墓標となり、プレートは補助的な役割に留まる場合が多いです。一方、プレート葬では、プレート自体が墓標となります。

プレート葬の種類

プレート葬では、二種類の埋葬方法から選ぶことができます。それは、「個別埋葬(こべつまいそう)」と「合葬(がっそう)」です。では、二つの埋葬方法にどのような違いがあるのでしょうか?

個別埋葬

個別埋葬型のプレート葬とは、1区画ごとに分けられたお墓で、カロート(納骨スペース)に1〜4名分のご遺骨が納められる形式です。以下のような方に適しています。

・一人で入りたい

・ご家族のみに限定したい

・夫婦墓として使用したい

・パートナーと二人で入りたい

・仲良し同士の友人と一緒に眠りたい

・ペットと一緒に入りたい

施設によっては6名程度まで入れる場合もありますが、多人数での利用を考えている場合は、事前に埋葬可能人数を確認しておきましょう。

また、ペットとの共葬は法律上問題ありませんが、一般的なお墓では宗教的な理由から人と動物を分けることが多いです。プレート葬は宗教に縛られない形式が多いため、ペットと同じカロートに埋葬できるかどうか、施設へ事前に確認するのが安心です。

さらに、プレートのデザインは墓石よりも自由度が高く、文字や模様、イラストなどもご希望に応じて選べます。ただし、デザインの可否や範囲は施設ごとに異なるため、契約前に確認しておくことが大切です。

合葬

合葬型のプレート葬とは、他人同士のご遺骨を共有スペースに一緒に埋葬し、共用のプレートを墓標として設置する形式のお墓です。ご遺骨は合祀され、後から取り出すことはできませんが、個別埋葬に比べて費用を抑えられる点が大きな特徴です。

プレート葬の多くは、永代供養が含まれており、管理や掃除は寺院や霊園に任せられます。また、合葬型では、プレートが納骨場所とは別の場所に設置されるケースもあるため、事前に施設に確認しておくと安心です。

合葬型プレート葬は、次のような方に適しています。

・宗教の決まりを気にしたくない

・お墓を管理する時間がない

・お墓を継ぐ人がいない

なお、合祀されたご遺骨は将来的に取り出すことができないため、ご親族ともよく相談し、納得のうえで選択することが大切です。

プレートによくデザインされるもの

通常の墓石には、「○○家之墓」といった家名をはじめ、戒名や俗名、没年月日、建立者名など、故人様に関する情報が刻まれます。宗派によっては、お経やお題目が刻まれることもあります。

一方、プレート葬は宗教的な制約が少なく、刻める内容の自由度が高いことが特徴です。ただし、施設によってはあらかじめ用意されたデザインから選ぶ形式の場合もあります。

では、一般的にプレートにどのような文字やイラストが刻めるのかを、以下でご紹介します。

故人様の名前

通常のお墓と同様に、プレートにも故人様の名前や戒名、家名、建立者名などを刻むことができます。ただし、プレートは墓石に比べてサイズが小さいことが多く、文字数によっては収まりきらない場合もあります。

故人様へのメッセージ

プレートには故人様に充てたメッセージや気持ちを刻むこともできます。以下、プレートに刻む文字の例を挙げていきます。

故人様への言葉 シンプルな一文字 故人様の人柄
・笑顔をありがとう
・心やすらかに
・感謝
・Thank you
・Forever
・絆
・夢
・心
・和
・誠
・偲
・笑顔
・思いやり
・優しさ
・一期一会

文字自体を入れず、美しいイラストだけが描かれたプレートもあれば、文字とイラストの両方がバランス良くデザインされたプレートもあります。

命日

通常の墓石には没年月日が刻まれるのが一般的ですが、プレート葬に関しては入れても入れなくてもどちらでも構いません。故人様の大切な情報として入れたい場合は入れ、感謝の言葉や気持ちのこもったイラストを優先したい方は入れなくとも問題ありません。つまり、ご遺族の自由で良いのです。

家紋

同じく家紋も自由に入れられます。家紋は家名と共に刻むデザインが多く選ばれており、このスタイルが最もメジャーとされています。また、他のイラストを入れたい、故人様に由来する文字を自由に入れたいなど他に強いご希望があれば、家紋を入れなくても構いません。

お花のイラスト

故人様の好きだった草花、樹木などのイラストを彫刻することも可能ですし、着色も可能です。中でも桜の花やバラ、百合、蓮華(れんげ)が人気とされています。

プレート葬のメリット

プレート葬は、跡継ぎがいない方や独身の方、宗教に拘らない方にお勧めの埋葬方法です。ここからは、プレート葬をお考えの方に向けたメリットをご紹介します。

墓石を用意するより安価

墓石の価格は石材の質によって異なりますが、サイズが大きいため、費用も高額になりがちです。一方、プレート葬で使用されるプレートは、墓石に比べて小さく、比較的安価です。

さらに、多くのプレート葬では、永代使用料に管理費が含まれているため、一般的なお墓よりも費用を抑えられる点も大きな利点です。

管理の手間が少ない

プレート葬の場合、掃除やご供養などの管理を永代的に施設へお任せできるプランが多いです。管理の手間が少なく、お好きなタイミングでお墓参りをするだけに留められます。なお、個別埋葬でも決められた期間が過ぎると合祀されることが多いため、継承者が必要ありません。

一方、一般的なお墓は、継承者がいる限り合祀を避けることができますが、継承者は管理費を払いながら掃除やご供養も行うことになるので手間と費用が大変になるでしょう。

宗教・宗派を問わない

プレート葬では、宗教や宗派を一切問いません。檀家制度に縛られることなく気軽にお参りできます。また、寺院に必要なお布施や寄付、寺院を離れる際の離檀料も必要ありません。

幅広いデザインのプレートを選べる

プレート葬では、さまざまなデザインのプレートが選べますし、イラストに色を入れたり、故人様が生前飼っていたペットのイラストを刻めたりできる場合もあります。ただし、希望した内容をプレートのデザインに反映できるのは個別埋葬に限られる場合が多いです。

合葬のプレートは共用のため好きなデザインを彫ることは難しいですが、その分費用もお安くなります。

プレート葬のデメリット

プレート葬は、家のお墓として代々受け継ぐことを前提とせず、永代供養を基本としています。そのため、一般的なお墓とは異なるルールや制限がある点にも注意が必要です。

ここからは、プレート葬を検討する上で知っておきたいデメリットについてご紹介します。

遺骨の取り出しができない

個別埋葬の場合、ご遺骨は骨壺のままカロートに納められるため、後から取り出せるケースが多く見られます。一方、合葬型ではご遺骨が他の方と一緒に合祀されるため、原則として取り出すことはできず、改葬(お墓の引っ越し)も不可能となります。

また、プレート葬は永代供養が前提となるため、個別埋葬であっても、一定期間を過ぎると合祀されることがあります。そのため、契約前に「合祀までの管理年数」や「ご遺骨の取り扱い」に関するルールを、必ず施設側に確認しておくことをおすすめします。

お供えがしにくい

プレート葬では、管理や掃除、ご供養は基本的に施設側が行うため、お墓参りの際に供物を置くことが制限されている場合があります。とくに合葬型では、プレートを複数人で共有するため、供物の持ち込み自体を禁止としている施設も少なくありません。

また、供物が許可されている場合でも、個人用のスペースが狭く、供物台などの設備が整っていないこともあります。

プレート葬の価格相場

プレート葬は、墓石がプレート状であるため、従来のお墓を建てるよりも比較的費用を抑えられます。ただし、個別埋葬型の場合は、納骨人数が多くなるにつれて費用も高くなる傾向があります。

埋葬方法 費用相場(目安)
合葬 100,000円
個別埋葬1~2名 300,000円
個別埋葬3~4名 600,000円
個別埋葬6名 800,000円

プレート葬における購入費用の内訳は以下の通りです。

・プレート代

・彫刻料

・永代使用料

・供養料

・管理料

また、埋葬時には別途30,000円程度の手数料がかかる施設もあります。法事などを希望する場合は、別途料金が発生しますので、事前に確認しておきましょう。

なお、石材の種類や土地の条件、施設の方針によっては、上記の価格を超える場合もあります。中には、従来のお墓より高額になるケースもあるため、施設の規約や費用の内訳をよく確認しながら検討することが大切です。

まとめ

プレート葬は、近年登場した新しいスタイルのお墓で、従来の埋葬方法とは異なる多くの特徴を備えています。これまでご紹介したメリット・デメリットを踏まえたうえで、ご自身やご家族に合った選択肢として検討してみるのも良いでしょう。

ただし、特にデメリットに関しては事前の確認が重要です。後悔のない選択をするためにも、個人で判断せず、ご家族やご親族と十分に話し合ったうえで決断されることをおすすめします。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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