
公開日2025/12/26|最終更新日2025/12/26
近年では独身の方が増加傾向にあり、ご自身の身にもしものことが起こった時のご葬儀や埋葬について、さまざまな思いを抱える方が増えました。しかしながら、現代の背景に寄り添った「死後の対策」を立てることができるのはご存じでしょうか。
そこで当記事では、一人っ子や独身の方が先々悩まないための知識や、生前からできる準備などについてご案内します。
昨今では、孤独死の件数が増えてきています。加齢による衰弱、病気による突然死など原因はさまざまですが、ご遺体発見の話が出るたび不安になるのは、お一人で生活されている方々ではないでしょうか。
また、身寄りのない方がお一人で亡くなった場合、死後にどのような扱いを受けるのか気になる方も多いでしょう。
そこで、ここからはご自身でできる生前の対策や、公共で行われる手続きなどについてお伝えします。
一人っ子や独身の方が、ご自身のご葬儀をお願いする先として一番に挙げられるのは、ご親類やご縁の深い方でしょう。次のような方々の中で特に円滑な関係を築いている方へお願いするのはいかがでしょうか。
・信頼できるご友人
・いとこ
・元配偶者
また、疎遠のご親族であっても、お手間料を添えてお願いしてみます。その際、ご自身が希望するご葬儀の予算や埋葬方法を具体的に伝えておくと良いでしょう。
ご自身の死後において、ご葬儀やさまざまな手続きに不安がある場合は、生前に公的な手続きを結んでおくと安心です。主な契約としては、死後事務委任契約が挙げられます。
死後事務委任契約(しごじむいにんけいやく)とは死後の手続きを、信頼のおける第三者へ公的に託せる制度です。第三者として優先的にご親族へ頼むのが一般的ですが、信頼できる友人知人、複雑な手続きも安心して任せられる弁護士や司法書士、民間企業や社会福祉協議会に依頼する方法もあります。
なお、ご本人亡き後で発生する手続きは以下の通りです。
・相続人や関係者への連絡
・ご葬儀や埋葬の手続き
・銀行口座解約と残高の移動
・行政での手続き
・遺品・デジタル遺品の整理
・生前~死後にかかった各種費用の精算
・自動更新契約(携帯電話など)の解除
・クレジットカードの契約解除
・ご自宅の清掃・明け渡し
・ペットの新たな住まい探し
死後事務委任契約では色々なことがお願いできますが、さまざまな費用が掛かります。必要な委託内容をご相談して最終的にかかる金額を明確化しておき、できる限りの支払いを済ませておくと良いでしょう。
・弁護士法人
・司法書士法人
・行政書士法人
・NPO法人など
また、死後事務委任契約の報酬総額は、500,000~1,000,000円程度が価格相場です。お手続きの内容は事務所によって異なりますが、プラン以外のことをお願いする場合はオプション扱いとなり、報酬が上乗せされることもあります。
| 死後事務委任契約の項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 契約手数料 | 30,000~150,000円 |
| 預託金(葬儀代や事務処理に掛かる必要資金を事前に預けます) | 100,000~1,000,000円 |
| 公正証書作成費 | 50,000~100,000円 |
| プラン以外/その他委託費用 | - |
あらかじめ、葬儀社と生前契約を結んでおくという手もあります。生前契約とは、葬儀社との話し合いでご葬儀の内容や費用を決めてから、葬儀社と正式な契約を交わすことです。なお支払い方法は、契約時の一括払い、予約金を収め死後に残りを払う方法、費用を信託銀行に預け運用してもらう方法があります。
また、通常のご葬儀で掛かる費用相場は平均で1,500,000円前後といわれていますが、生前契約なら10~30%安くしてもらえることが多いようです。なお、割引率は支払い方法でも差が出るので、葬儀社へ伺っても良いでしょう。
また、生前契約を行うには、代表者を選ぶ必要を迫られることがあります。代表者とは、ご本人の死後にさまざまな手続きを行ってくれる方です。代表者は信頼の出来る方や法人組織の方へお願いしておきます。なお、相手の方が法人組織でない場合は、金銭的なご負担を掛けないためのお金や手間賃を用意しましょう。
これまで生前に準備していた方のケースについてご案内してきましたが、ここからは死後の準備をしなかった方にもしものことがあった場合の流れについて解説します。
特に死後の取り扱いに何のこだわりもない方は、最後まで何のお手続きもされないでしょう。では、対策されなかった場合には、どのようなことが起こりうるのでしょうか?
独り身の孤独死は、死後時間が経ってから自宅で発見される場合が多いです。その後は自治体が戸籍を辿り、一番近しい血縁の方へ連絡します。それでもご遺体の引き取り手がない場合、火葬の義務に従い、行政側で直葬を執り行います。直葬とは、通夜や告別式の宗教儀式を一切行わず、火葬のみで故人様を弔うことです。
なお、費用は基本的に公費でまかなわれますが、故人様が財産を保有している場合は、そこから費用が支払われます。また財産を保有されていない場合は、後で血縁者の方に請求がいくこともあり、周囲にご迷惑を掛けることになるかもしれません。
また、引き取り手のないご遺体が直葬される流れは以下の通りです。
①ご遺体は安置施設へ搬送され、死亡した地域の自治体が管理します。
②ご遺体の身寄り、引き取り手の有無が確認されます。
③引き取り手がないと確認されたご遺体は「行旅病人及行旅死亡人取扱法」に基づいて、火葬場や埋葬のための手配が行われます。手続きは全て自治体です。
④現地の火葬場へ搬送され、直葬が執り行われます。
⑤身寄りのないご遺骨は、市営墓地の管理室や無縁納骨堂などで一定期間管理されます。
⑥一定期間が経過したご遺骨は、海洋や山への散骨または合祀墓、無縁墓へ埋葬されます。
ここからは、一人っ子や独身の方が生前に行える準備として主だった行動を紹介していきます。
ご自身が希望されるご葬儀を準備する生前契約を行い、信頼のおけるご親族か友人、法人組織へ伝えておくのが有効です。(手続きが前後することもあります。)念のため、エンディングノートには契約済みの葬儀社の電話番号を記載しておくと良いでしょう。そうすることで、残された方々がスムーズに死後の手続きを行えます。
生前、ご自身が用意したご葬儀、頼れる代表者の方、死後事務委任契約、遺産についてなど伝えたい事柄を明記し、遺言書に記載しておきましょう。遺言書は公的な書類として残しておくと安心です。
遺品整理は骨の折れる作業です。あまりに荷物が多ければ、遺品整理専門の機関に依頼できますが、撤去費用などで周囲に迷惑が掛かります。特に難儀するのは沢山の書類や大型の家具類です。生前に、できる限りの処分を行っておき、すっきりさせておくと良いでしょう。
また、あらかじめ専門の業者へ「死後の一括撤去」を依頼して支払いを済ませておくのも一案です。領収書や業者の電話番号は、死後の整理をお願いしている方に托しておくと良いでしょう。
孤独死を回避する方法として、健康寿命が尽きる前に高齢者施設へ入居しておくことが大切です。万が一、気分が悪くなったとしても早期に発見してもらえるので命が助かる可能性が広がります。孤独死を減らすことが出来るでしょう。
管理しているお墓があるにも関わらず後を継ぐ方がいない場合は、墓じまいを行い、永代供養墓かへ移行します。もしご親戚がいる場合は、行動へ移す前に相談して埋葬の方向性を確認すると良いでしょう。その後は、死後の整理をお願いしている方にご自身の希望埋葬方法を伝えておきます。
一人っ子や独身の方となると、ご自身のその後について考える機会があるでしょう。当記事では、一人の方の死後に関するさまざまな策をご提案してきました。いざという時のために、そして将来のご不安を少しでも解消させるために、本ページをお役立ていただければ幸いに存じます。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
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最終更新日2025/12/26
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最終更新日2025/12/12