
公開日2019/08/02|最終更新日2019/08/02
大切な方を亡くしてお通夜・告別式を終えると、出棺となり火葬場に向かいます。
火葬場で火葬を待つ間は遺族の方にとっては深い哀しみや、故人様への感謝の想いがとめどなくあふれるなど、様々なお気持ちでいらっしゃることでしょう。
ここではそんな火葬場に到着してからの基本的な流れと、お骨になるまでの時間、また控室にてお身内や参列者の方とどう過ごして待つものなのか、ご説明していきたいと思います。
火葬場に到着してからの一連の流れや、過ごし方等を知っておくことで、その場になっても慌てずに落ち着いて過ごすことが出来るでしょう。
火葬場に到着後は、まず炉の前に集まり儀式をあげた後、炉の点火となります。
このボタンは喪主の方が押すこともありますし、火葬場の職員が押す場合もあるようです。
その後、参列者は火葬中は別の部屋や控室にて待機をします。火葬にかかる時間は比較的長いものですから、ゆっくりと座して待ちましょう。詳しくはこの後に更に解説をいたします。
火葬を終えたら火葬場の職員から、その旨の案内が告げられます。再び参列者は火葬炉の前に集い、家族やお身内がご遺骨を骨壺に収める、いわばお骨上げを行います。お骨上げは日本独自の伝統的文化であり、世界的にもこうした儀礼は日本だけといわれています。
納骨はまず2人1組になった家族やお身内が、ご遺骨を1つずつ箸を使いながら一緒に骨壺の中に収めていくのが習わしです。
またその地方や地域によっては納骨するご遺骨に違いがあることもありますが、火葬場の職員が納めるご遺骨の説明をしてくれますから心配はいりません。
なお、数あるお骨の中でも一番最後はのど仏のご遺骨を納めます。これは仏様の合掌姿に、のど仏のお骨の形が似ていることが由来しています。
収骨が済みましたら、一般的にこの後は精進落としとなります。
精進落としは葬儀式場へマイクロバスを使って戻りそこで行う場合と、あらかじめ予約をした料理店に会場を移して行う場合もあります。
地域によって、火葬中の待機時間を利用し、精進落としをすることもあります。精進落としの席ではお料理やお酒が振る舞われますが、つい飲みすぎたり故人様の思い出と関係のない話題で盛り上がったりしないようにマナーを守ります。
火葬の間は先ほども述べましたように、参列者は別室や控室で待機します。時間としてはだいぶ長めの時間が必要であり、およそ1時間から2時間半かかることもあるでしょう。
これは火葬炉の性能、ご遺体のお身体の大きさにもよるところもありますし、年齢でも変わってくるのです。
ただし東京都の火葬場ではおおむね40分程度と、早い時間の場所もあります。
また棺に入れた副葬品も、火葬にかかる時間を前後させます。
紙製である思い出の写真や、故人様が愛用していた綿・麻・絹など天然素材の服など燃えやすいものならば、そこまで時間がかからず火葬ができます。
ですが指輪や宝石など金属製は焼け残るうえ、冷却する時間も必要になってきます。このようなことから金属などの不燃物は、副葬品として認めていない火葬場がほとんどです。
火葬に必要な時間とは、このような要素によって前後することを覚えておきましょう。
副葬品に関する疑問がある場合は葬儀社のスタッフに相談するのも良いでしょう。
では、基本的にはそのような長い待ち時間をどのように過ごしたらよいでしょうか。
まず何もせずに待つことは、ご遺族にとってはお気持ち的にも苦痛に感じてしまうはずです。
ですから、用意されたお菓子やお茶、軽食やお弁当などを召し上がりながら、故人様との思い出話やエピソードをお話ししたり、座してゆっくりと気持ちを落ち着けて過ごすのが良いでしょう。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
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