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お通夜へ香典なしで参列してよい場合とは?

公開日2019/08/09|最終更新日2019/08/09

お通夜の案内を受けると、香典の準備について思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?

香典は亡くなった方を弔いご霊前に供えて弔意を表すものです。

ではその香典なしでお通夜に参列することは可能なのでしょうか?

ここでは香典なしでお通夜に参列してもよいのかを具体的に解説していきます。

お通夜に香典なしは失礼に当たる?

香典は亡くなった方を弔う気持ちを表し、お花やお香の代わりにご霊前に供えるものです。またお葬式にはお金がかかりますから、残された遺族のご負担をこれで軽減してください…。という意味合いも持っています。
ですから香典を持参しお渡しするにはきちんと理由あってのことなのです。はたして香典なしでお通夜に出向くのはマナー違反になるのでしょうか。

結論から申しますと香典がなしであっても失礼に当たらないケースはあります。それに当てはまる場合は、お通夜に香典を持参しなくとも失礼には当たりません。
また香典を持参しなくとも、遺族に不愉快な思いを抱かせずきちんと弔意を表すことはできるのです。
ではそれはどんなケースなのでしょうか。具体的にご紹介をしていきます。

お通夜に香典を持参せず後の葬儀や告別式で渡す場合

お通夜に香典を持参せず後の葬儀や告別式で渡す場合

香典をお渡しするタイミングはお通夜なのか告別式か、頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
お通夜で香典をお渡しすればお葬式は手ぶらになりますから、そこで自分だけ渡さないことに気が引けると感じる方もいらっしゃるでしょう。
ですが、お通夜とお葬式のどちらも参列した時の香典は1度でよいのがしきたりです。

そのためお通夜の後に取り行われる葬儀や告別式で香典をお渡しするという時は、お通夜では香典なしでもマナー違反にはなりません。

(なお世代や一部の地域によってしきたりが異なることもあるので、ご心配な時は年配者などに確認して従いましょう。)

ご遺族から香典の辞退の申し入れがあった時

ご遺族から香典辞退の申し出があった時は、それに従うのがマナーです。ご遺族は生前の故人の意向を尊重したり色々な事情をふまえて辞退を申し入れていますから、それに従うのがマナーなのです。

もし無理に香典を用意すると、遺族側に予定外の香典返しのお手間等を掛けることにもなります。
それでも生前深く故人とお付き合いがあったりお世話になった方に、香典なしでは弔意を十分に表せないのではないか、と感じる方は香典以外の方法で弔意を示すのが良いでしょう。
後日、きちんと遺族の意向や日程をお伺いして、可能なら改めてお花やお線香をもって弔問に伺うと良いでしょう。

近年では家族葬も選ばれるようになり、香典の辞退の案内も増えています。故人が自身の葬儀の形について望み、遺言などにしたためた上でのことも多いのです。
相手の想いを尊重してお見送りすることは、決してマナー違反にはなりません。

自分が喪主の時

お香典には『葬儀費用の足しにして頂く』という意味合いがあります。その為に包むのですから、ご葬儀にかかる費用を多く負担する喪主が、香典を用意する必要はないでしょう。
しかしながらご葬儀の費用を誰が負担するかによっては、喪主が『施主』にお香典を包む必要が出てきます。
例えば父親が高齢であり、ご葬儀の費用は出すものの喪主を務めず『施主』になる場合などは、代わりに『喪主』を務める息子が施主である父親に香典を用意したりします。

供物や供花をした場合

先述しました通り、香典は亡くなった方を弔う気持ちを表し、お花やお香の代わりにご霊前に供えるものです。
ですからお花やお香、落雁などのお菓子や果物を供えた時は香典はなしで構いません。

それでも香典なしに葬儀に出向くのはなんだか気が引ける、と感じる時は供物とは別に香典を持参しても良いでしょう。

あまり親しくない人の時は持参しないことも

生前に故人とほとんどお付き合いがなかった方のご葬儀にも、諸般の事情や、儀礼的に参列することもあるでしょう。
そういった時にお香典を持参しなくて良いものか、迷われることもあると思います。

そもそもお通夜や告別式に参列するという行為は、それ自体が亡くなった方を悼み弔うことなのです。
ですから香典を用意しなくとも、受付で記帳をして焼香させていただいても全く問題はありません。

ですが焼香だけでおいとまをしようとしても、やはりお香典を渡さないことに引け目を感じる方もいることと思います。受付の方にどう思われるか心配な方もいらっしゃるでしょう。
その時は受付で『お焼香だけさせていただきたく立ち寄らせていただきました』と言葉を添えることで、違和感なく参列することができるでしょう。しっかりとご焼香させていただきたい旨を伝えることは、マナー違反には決してならないのです。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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