
公開日2023/03/31|最終更新日2023/03/31
大切なご家族がお亡くなりになったとき、悲しみの中で行わなければならないのが「遺品整理」です。一般的には遺品整理業者に依頼するケースが多いですが、会社によってサービス内容や金額などが異なるため、どのように選べば失敗がないのか困ってしまう方も少なくありません。今回は、失敗のない遺品整理業者の選び方や悪質業者の見分け方について解説していきますので、興味をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
故人様を心穏やかにお送りするために、「できれば丁寧でスピーディーに作業してくれる遺品整理業者に依頼したい」と思うのが心情です。まずは、良い業者とのご縁をつなぎ、満足のいく遺品整理を行うためのポイントをご紹介します。
一口に遺品整理業者といっても、提供しているサービスは業者によってそれぞれ異なります。以下は、遺品整理に伴うサービスの一例なので、一度確認しておきましょう。
・遺品の買取サービス
・リフォーム・解体工事
・ハウスクリーニング
・特殊清掃
・害虫駆除
・保険、相続などの手続き代行
・人形などのお焚き上げ
オプションサービスのほとんどは有料なので、事前に詳細や金額などをしっかり確認してから依頼するようにしてください。
遺品整理業者が行う作業は遺品整理だけではないため、作業ができることを証明する「許可証」がないと違法になるケースがあります。不用品の回収や処分の際に必要な「一般廃棄物収集運搬業許可」または「産業廃棄物収集運搬許可証」、骨とう品や貴金属などの査定・買取に必要な「古物商許可」は必須です。
そして、運送料を徴収し大型の車両で荷物を運搬するための「一般貨物自動車運送事業許可」のほか、一般財団法人遺品整理士認定協会に認定された「遺品整理士」の資格もあると安心できます。遺品整理士は国家資格ではないものの、遺品整理に関する正しい知識を要していることを証明する資格のため、この資格を所持するスタッフがいるかどうかは、信頼できる業者を見極めるための目安のひとつになるでしょう。
遺品整理業者へ依頼を行う際は、3社以上の業者へ相見積もりを取りましょう。引越しの見積もりと同様、遺品整理に関する見積もりも、業者間で比べることで費用を抑えることができる確率が高くなります。
見積もりを取った後は、料金が相場とズレすぎていないか確認しましょう。金額は、荷物の多さや家の広さなどで差が生じますが、一般的には2Kで90,000~120,000円、3DKで170,000~200,000円ほどです。なお、安すぎる場合は追加料金の請求の可能性があるほか、作業が雑になるなどのリスクが生じるため注意が必要です。
近年、遺品整理では悪質な業者による多くのトラブルが発生しています。不要ないざこざを避けるためにも、以下のポイントを押さえてより良い業者を選ぶようにしましょう。
「一般廃棄物収集運搬業許可」または「産業廃棄物収集運搬許可証」を保有していない業者へ依頼をしてしまうと、大切な遺品が不法投棄されてしまうおそれがあるため注意が必要です。不法投棄が見つかると、作業をした業者だけではなく依頼した側にも責任が及ぶケースがあります。許可証については各会社のホームページに記載されていることが多いので、まずは一度チェックしてみましょう。
丁寧な仕事をしてくれることはもちろん大切ですが、ご遺族に対する「スタッフの対応」も重要なチェックポイントのひとつです。相談のときの態度や言葉遣いなどを確認し、信頼できる業者なのかどうか判断しましょう。
作業内容ごとの内訳が、もらった見積書にきちんと記載してあるかどうかも大事なチェックポイントです。このとき、「作業一式」などという曖昧な表現になっていないかどうか確認してください。この場合、作業内容の変更などの理由により、最初の金額より高く請求される可能性があります。
また、細かなサービス内容も業者によってそれぞれ異なります。余計な作業が入っていないかどうか事前に確認するなど、必要以上の代金を支払わないようにするための対策が重要といえるでしょう。
遺品整理業者を選ぶ際には、Web上で調べられる「口コミ」もチェックしておきましょう。「スタッフの対応は良いのか」「作業は丁寧であるか」など利用者の生の声を調べておくことは非常に重要です。ホームページやランキングサイトなどで利用者の感想を見ることができますので、気になる方は一度アクセスしてみてください。
『①許可証の有無を確認する』でも軽く触れましたが、業者を決定する目安のひとつとして、会社のホームページをチェックすることも大切です。このとき、「遺品整理のビフォーアフター画像が載せられているか」「利用者の口コミや業者の実績に問題はないか」「トラブル時はどのように対応すれば良いのか」といった点を意識しながら確認してください。
また、悪徳業者は顔写真などの個人情報を載せたがらないことが多いです。そのため、スタッフ代表者の名前や顔写真の有無、さらに会社の所在地なども確認しましょう。
遺品整理でのトラブルは、年々増え続けています。最後に、主なトラブルの例やトラブルの回避方法などのポイントについて詳しく解説していきますので、こちらも忘れずにチェックしておいてください。
見積もりの際に伝えられなかった追加料金や、依頼者の都合によって発生したキャンセルに伴い、高額なキャンセル料を請求されるケースがあります。そのため、「○日前までのキャンセルから○%発生」など、キャンセル料や違約金に関する記載がされている業者なら安心だといえます。
作業当日になって、急に追加料金を請求されるケースも少なくありません。見積書へ勝手に追加料金を上乗せするのは悪徳業者がよく使う手口なので、追加料金については事前に必ず確認を取っておきましょう。たとえば打ち合わせのとき、追加料金について言葉を濁すようなら注意が必要です。
追加料金に関するトラブルを避けるために、契約書に「追加料金なし」といった一文を追記してもらうと安心して依頼できます。
遺品の中には、思い出深い日記帳や小物、そして金銭的に値打ちのある骨とう品なども存在するでしょう。しかし、大切な遺品を勝手に処分されてしまったなどというケースが多発しています。
処分されたくないものに関しては、前もって業者に伝えておかなければすべて回収されてしまいます。遺品の仕分けに対する要望や貴重品の探索などがあれば、見積もりの時点でこちらの意向をしっかりと伝えましょう。
悲しみの中で行う遺品整理は、肉体的にも精神的にも大変な作業です。そのため、遺品整理を業者に依頼する方も非常に多くいらっしゃいます。しかし、想定外のトラブルが起こってしまう可能性もあるので、事前にさまざまな情報をチェックしてから業者に依頼するようにしてください。
60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。
家族葬といえば、身内や親しい方がごくごく少数で行うご葬儀というイメージがあるでしょう。そこで「親しい人だけの集まりなら服装は自由でいい?」「身内だけでもご葬儀なのだから服はフォーマルにすべき?」などの疑問で当日のお召し物に迷う方も多いでしょう。 そこで今回は、家族葬での服装マナーや、男女別、子どもの服装でふさわしい装いをご紹介します。
最終更新日2025/12/05
献体(けんたい)とは、医学の発展に貢献するため、死後に自らの体を提供することです。自分の死後、火葬されるだけで終わるのではなく、最期まで社会に役立ちたいと考える方も少なくありません。しかし、献体は誰でもできるわけではなく、一定の条件や手続きが必要です。 そこで今回は、献体の意味や手続き方法、献体された方のご葬儀、献体のリスクなどについて解説します。
最終更新日2025/11/28
近年、ご葬儀の形式は多様化しており、従来の一般葬だけでなく、一日葬や直葬、家族葬など、小規模なスタイルを選ぶ方も増えてきました。家族葬はその中でも、ご家族や近しい親族を中心に見送る方法として広く知られるようになっています。 とはいえ、家族葬を選ぶにあたり、参列者をどこまで呼ぶべきか、親戚への連絡をどうするかなど、悩みや迷いが生じやすいのも事実です。 本記事では、家族葬を検討する際に知っておきたいポイントとして、家族葬が選ばれる背景や注意点、参列者の範囲を決める際の考え方などを、できるだけ分かりやすく解説します。
最終更新日2025/11/28