意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
知っておきたい葬儀の知識
知っておきたい葬儀の知識
動画でみる葬儀の知識へ動画でみる葬儀の知識
さいたま市の葬儀社セレモニーのHPへご葬儀はくらべて選ぶ時代
お問い合わせ・資料請求はこちら
お電話よる資料請求・お問い合わせ0120-41-1147

忌中札とは|いつまで掲げる?書き方・掲げ方や意味合いを紹介

公開日2024/11/01|最終更新日2024/11/01

ご家族に不幸があった場合、玄関に「忌中」と書かれた札が掲げられます。この札は忌中札(きちゅうふだ)といって、日本の伝統的な様式です。目立つ位置に貼ることで近所の方々へ不幸を知らせるため、そして死の穢れを周りへ移さないようにするためという心遣いでもありました。

現代でも、各地域に忌中札の風習は残っています。そこで当記事では、この忌中札の意味や書き方、掲げる時期、掲げ方などを解説いたします。

忌中札とは

忌中札とは「きちゅうふだ」と呼ばれており、ご家族 が亡くなった時に玄関の外へ掲げられるお札のことです。地域によっては忌中紙(きちゅうし)とも呼ばれています。

忌中札を掲げる行為は、古くから伝えられてきた文化です。しかしながら、ご家族が亡くなれば必ず玄関に貼らなければならないという決まりはありません。地域により掲げるご家庭が多い場所もあり、誰も掲げないといった場所もありますので、掲げるか迷った場合は周囲の方へ相談してみるのも良いでしょう。

ここからは、忌中札を掲げる場合の書き方や期間を解説いたします。

忌中札の書き方

忌中札は、黒枠で囲んだ半紙の中央に「忌中」の2文字を書くのが基本です。また、半紙に文字だけを記載し、黒い枠の額縁に入れる場合もあります。

地域によっては、お通夜や告別式、出棺の時刻を記載するケースもあります。ただし、故人様の氏名は記載しません。なお、近年では葬儀社にお願いすれば、忌中札を用意してもらえることがほとんどです。

忌中札の掲げ方

かつてはすだれに忌中札を貼って、玄関の外に掲げていたご家庭が多数でしたが、現代では外扉や門に、テープなどを使用して貼り付けることが多いです。

忌中札を掲げる期間

忌中札を掲げる場合は、ご家族が亡くなった時点で早急に玄関先へ貼り出すことが基本です。地域によってはお通夜やご葬儀の日程が決まり次第、掲げる場合もあります。

忌中札を取り外す期間は、地域によって違いがある点に注意が必要です。火葬までを終えてから取り外すのが基本ですが、初七日まで掲げておく地域もあります。

忌中札の意味

古来の日本では、「死は穢れである」と恐れられていた時代がありました。そこで死者が出たご家庭では、玄関先に忌中札を貼って極力自宅へこもり、人との接触を断っていたのです。つまり、忌中札は他のご家庭に穢れを移さないようにするためのおまじないといった意味も込められていました。

ただし、近年では「死は穢れ」という概念は薄まりつつあります。そのため、忌中札の役割も、ご近所の方々へ忌中であることをご報告するためといった意味に変化してきているのです。

一方、死を穢れとは考えない浄土真宗の信仰者は、忌中と書くのではなく「還浄(げんじょう)」と書いた紙を貼ります。還浄とは、故人様が既に成仏されたことを意味する言葉です。また、キリスト教ではそもそも忌中や喪中の概念がないので、忌中札を貼ることはしません。

忌中札を掲げるお家は減っている

忌中札は、日本に伝わる古くからの風習です。しかしながら、近年では忌中札を見かけることがめっきり減りました。主な理由は、以下の通りです。

・防犯面での不安

忌中札を掲げれば、近々お通夜やご葬儀で自宅に誰もいなくなることを知らしめることになります。かつて多くのご家庭で忌中札を掲げていた時代では、空き巣被害が多く問題視されていました。

・ご近所との関係

近年では、ご近所同士の付き合いが希薄となった地域が増えたため、近所にご葬儀のお手伝いをお願いする機会もなくなりました。また、葬儀社へすべてを依頼するご家庭が多くなったため、ご近所に訃報を知らせる必要性がなくなりつつあるのも、忌中札が減った一因です。

・SNSの普及

近年ではSNSやメールが幅広く普及し、知らせるべき方々にだけ訃報を伝えやすくなったため、忌中札を掲げる必要がなくなりつつあるようです。

まとめ

その昔は、ご家族が亡くなった際は玄関先に忌中札を貼るのが通例となっていましたが、時代によって状況は変化しつつあります。ただし、人と人との繋がりが深い地域では、忌中札の慣習が続いていることも事実です。そのため、忌中札を貼るかどうかを迷われている方は、まず周囲の方と相談しながら決められるのが良いでしょう。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


「葬儀知識・マナー」に関する記事

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

家族葬といえば、身内や親しい方がごくごく少数で行うご葬儀というイメージがあるでしょう。そこで「親しい人だけの集まりなら服装は自由でいい?」「身内だけでもご葬儀なのだから服はフォーマルにすべき?」などの疑問で当日のお召し物に迷う方も多いでしょう。 そこで今回は、家族葬での服装マナーや、男女別、子どもの服装でふさわしい装いをご紹介します。

最終更新日2025/12/05

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

近年、ご葬儀の形式は多様化しており、従来の一般葬だけでなく、一日葬や直葬、家族葬など、小規模なスタイルを選ぶ方も増えてきました。家族葬はその中でも、ご家族や近しい親族を中心に見送る方法として広く知られるようになっています。 とはいえ、家族葬を選ぶにあたり、参列者をどこまで呼ぶべきか、親戚への連絡をどうするかなど、悩みや迷いが生じやすいのも事実です。 本記事では、家族葬を検討する際に知っておきたいポイントとして、家族葬が選ばれる背景や注意点、参列者の範囲を決める際の考え方などを、できるだけ分かりやすく解説します。

最終更新日2025/11/28

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

お亡くなりになった際、お通夜やご葬儀の前にご遺体を別のスペースへ一時的に安置します。この場所を安置所といいます。故人様と面会するため入れる方は限定されるため、一生のうちでも入る機会は少なく、準備や対応に戸惑う方が多いのではないでしょうか。 そこで当記事では、安置所で故人様と対面する際の流れ、マナーや服装について徹底解説します。

最終更新日2025/11/14

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

仏教では、人が亡くなると「仏の弟子になった」とされ、戒名(かいみょう)を授与されます。しかしながら、神道を信仰していた故人様に仏教の戒名をつけるのは不適切です。よって、死後は神道における諡(おくりな)を授かることになるでしょう。では、諡とはどのような意味を持つのでしょうか? 今回は、神道で人が亡くなった時に送られる諡について解説します。

最終更新日2025/11/07

関連する記事「葬儀知識・マナー」について

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

最終更新日2025/12/05

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

最終更新日2025/11/28

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

最終更新日2025/11/14

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

最終更新日2025/11/07

埋葬許可証は再発行できる?必要な書類や、紛失したときに探すべき場所は?

埋葬許可証は再発行できる?必要な書類や、紛失したときに探すべき場所は?

最終更新日2025/10/31




埼玉・東京・千葉葬儀場のご案内