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ご葬儀の後「労いの言葉」はどのようにかける?例文やタイミングを解説

公開日2025/05/02|最終更新日2025/05/02

近年、冠婚葬祭の簡素化が進む中、ご葬儀に関しても直葬や家族葬が増えつつあります。ご葬儀に参列できなかった場合、電話やメールで労いの言葉をかけることになるでしょう。

故人様を失ったご遺族は、悲しみの最中にいらっしゃいます。そのため、マナーをしっかりと守り、こちらの弔意を伝えなければなりません。当記事では、例文やタイミング、注意点などを解説いたします。

ご葬儀の後には「労いの言葉」をかけるべき?

ご葬儀の後でご遺族にかける労いの言葉は、悲しむご遺族の心に寄り添うためにかける言葉のことです。つまり、故人様の死を偲ぶ思いと「何かあれば力になりたい」という心遣い、そしてご遺族の心労を気にかける気持ちの表現です。

大切な人を失ったご遺族としては、誰に何を言われても、悲しみが癒えることはありません。しかしながら、辛い心情の中でかけられる「できる限り力になるから」「無理はしないで」「身体を大切にして」といった言葉は、大きな心の支えになります。ただし、間違った表現や誤解を与える言葉を使用してしまうと、かえって傷を深めることになってしまいますので、十分に配慮しましょう。

労いの言葉をかける手段

では、ご葬儀の後でご遺族に弔意を伝えたい場合は、どのような方法を用いれば良いのでしょうか。ご葬儀に参列した場合は、終わった直後にご遺族へ労いの言葉をお伝えします。

また、ご葬儀に参列できなかったり、ご遺族と話す機会を持てなかったりした場合は、以下の手段で労いの言葉をかけましょう。

・弔問する

・電話をかける

・LINE やメールを送る

・SNSでダイレクトメールを送る

ルールに則った上での行動であれば、いずれも失礼にはあたりません。

労いの言葉はメールで送ってもいい?

労いの言葉は、メールで送っても問題ありません。ただし、文章にする場合は、直接口で伝えるよりも丁寧な表現を心がける必要があります。

労いの言葉をかけるタイミング

労いの言葉をかけるタイミングとして、ご遺族が疲れていると思われるご葬儀の直後は、連絡を極力避けるのが無難です。労いの言葉を贈るならば、翌日もしくは数日後にしましょう。ご遺族の自宅に伺いたい場合は、連絡して了承を得てから伺います。

労いの言葉の例文

ここからは、労いの言葉をかけるシチュエーション別の例文をご紹介いたします。

直接会って労いの言葉をかける場合

直接お話しできる機会があれば、簡潔な言葉で労いの言葉をかけましょう。

【例文】

・訃報のお知らせ、本当に驚きました。さぞ心を痛めておられることでしょう。心からお悔やみ申し上げます。

・ご葬儀ではお疲れ様でした。どうかご自愛ください。

・お役に立てず申し訳ありません。私にもお力になれることがございましたら、いつでもおっしゃってください。

・疲れが出やすいので、お身体をお労りください。

・この度はお悔やみ申し上げます。無理をなさらずお大事になさってください。

・お辛い 中にもお疲れが出ませんよう、お身体を大切にお過ごしください。

・この度は、誠にご愁傷様でございます。ご多用とは存じますが、どうかお身体に気をつけてお過ごしください。

・〇〇様のご逝去の訃報(ふほう)に、突然のことで言葉もありません。私でお役に立てることがあれば、何なりとおっしゃってください。

労いの言葉をかける際は、故人様に感謝の気持ちを込めて、「生前の故人様には大変お世話になりました」と付け加えるとより丁寧です。

電話で労いの言葉をかける場合

電話においても、疲れているご遺族に配慮して、手短な言葉で伝えましょう。

内容としては、直接お会いしてお伝えするのと同じもので問題ありません。相手の方が電話に出られた際に、「もしもし○○です。ご多用な時期のお電話申し訳ありません。少しだけお時間をいただいて構いませんでしょうか。」といった一言を添えるとより丁寧です。

メールで労いの言葉をかける場合

メールで労いの言葉をかける場合は、話し言葉ほど砕けたイメージにならないよう気をつけながら、丁寧かつ簡潔にまとめましょう。

【親戚の方に送る労いのメールの例文】

〇〇(メール相手の名前)様のご不幸、心よりお悔やみ申し上げます。この度は思いがけないことで、さぞお力落としでございましょう。言葉にならない悲しみのご心情、お察しいたします。また、ご葬儀でのお役目お疲れのことと存じます。どうかお身体を大事にお過ごしください。些細なことでも私で力になれることがあれば、遠慮なくお申し付けください。

【ご友人、親しい方に送る労いのメールの例文】

お母様の訃報に接し、いまだに信じられず驚いています。 ご葬儀も終わり、さぞお疲れのことでしょう。 このようなときにメールをしてしまいごめんなさい。返信は気にしないでくださいね。私でお役に立てることがあれば、いつでも連絡してください。お母様のご逝去を悼んで、心からお悔やみを申し上げます。

【上司、目上の方に送る労いのメールの例文】

〇〇部 〇〇課 〇〇様 〇〇様のご母堂様の訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。ご家族のご落胆もいかばかりかと存じますが、どうぞご自愛くださいませ。私でお役に立てることがございましたら、ご遠慮なくお申し付けいただければと存じます。直接お悔やみを申し上げたいところですが、略儀ながらメールにて心より追悼の意を表します。 〇〇会社 〇〇部 〇〇課 〇〇〇〇(氏名)

労いの言葉をかける場合の注意点

ご遺族の方にかける言葉には、さまざまなルールがあります。正しく弔意を伝えるためにも、マナーを確認しておきましょう。

重ね言葉・忌み言葉などを避ける

不幸が重なる、または繰り返されると考えられている「重ね言葉」、不吉なことを連想させる「忌み言葉」を避けましょう。これらの縁起が悪いとされる言葉は、別の表現に言い換えます。

✕重ね言葉 〇言い換え言葉
重ね重ね 深く、あわせて、誠に
もう一度 いま一度、あらためて
いろいろ もっと、さらに、多くの
つぎつぎと 立て続けに、ひっきりなしに、休みなく
みなみなさま みなさま
ますます 末永く、一段と
くれぐれ よく、十分に、どうぞ
わざわざ 特別に、ありがたく
たびたび よく、しげく
みるみる みる間に
つくづく 心より、心から
時々 ときおり
かえすがえす なんど考えても
繰り返し しきりに
重ねて 本当に
✕忌み言葉 〇言い換え言葉
死亡、死ぬ ご逝去、他界、永眠
急死 突然のことで、急逝
生きていた お元気なとき
忙しい ご多用
次に 新たに、その後
再び あらためて
引き続き 今後とも、同じく
もっと 一段と
また いま一度、さらに、あらためて
追って のちほど
苦労 尽力、努力
終わる ゴールを迎える
再三(さいさん) 頻繁(ひんぱん)に
擦る 当たる
嫌い 得意ではない
去る 出発
去年 昨年
最後 結ぶ
忘れない 心に留める
負ける 勝てなかった

なお、言い換えることが難しい忌み言葉もあります。

【言い換えできない忌み言葉の例】

・浮かばれない

・七転八倒

・四苦八苦

・数字の4と9

・消える

・落ちる

以上の言葉は、使用しないようにしましょう。

死因については触れない

ご葬儀に参列したり、労いの言葉をかけたりする際、死因を伺うのはマナー違反です。悲しい場面を思い出してしまい、ご遺族の気持ちをさらに落ち込ませてしまう可能性があるためです。

労いの言葉は短くまとめる

ご家族が亡くなったことにより、ご遺族は疲弊しきっています。長々と話し込むと相手の方の負担になるため、労いの言葉は簡潔に伝えることが重要です。

まとめ

ご遺族に労いの言葉をかけることは、故人様の死を悼む気持ちと、ご遺族の悲しみを心配する気持ちを伝える大切な機会です。心からの弔意を示すためには、相手の方々へ失礼のない言葉選びをしなくてはなりません。いざというときにマナーをしっかりと守れるよう、事前に備えておきましょう。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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