意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
意外と知らない葬儀の知識やマナー、お悩みをわかりやすく解説・解決
知っておきたい葬儀の知識
知っておきたい葬儀の知識
動画でみる葬儀の知識へ動画でみる葬儀の知識
さいたま市の葬儀社セレモニーのHPへご葬儀はくらべて選ぶ時代
お問い合わせ・資料請求はこちら
お電話よる資料請求・お問い合わせ0120-41-1147

忌中の期間や控えるべきこととは?知っておきたい忌中のマナー

公開日2020/04/08|最終更新日2025/10/24

「忌中」という言葉をご存じでしょうか。あまり馴染みがないため「喪中」は知っていても「忌中」はよく分からないという方も少なくありません。忌中とはそもそも何を意味し、喪中とはどのように違うのか、期間はいつまで続くのかと疑問に思うでしょう。

今回は、忌中の期間や、その間に控えるべきことについて詳しくご紹介します。

忌中とは

忌中とは、故人様の命日から四十九日間を指します。日本では、忌中のご遺族は故人様の死を悼み、外出を控えて慎ましやかに過ごすべき期間とされてきました。

しかし現代では、そこまで厳しい制約は課されません。忌中であっても将来のために勉強したり、生活のために仕事をしたりする必要があるので、普段通り学校や仕事に行き、食生活も普段通り行うのが一般的です。ただし、忌中に控えるべき慣習がいくつか残っているため、注意が必要な場面もあります。

喪中とは?

喪中とは、故人様の命日から一周忌法要を終えるまでの約1年間です。忌中と同様に、故人様を偲び、慎ましやかに過ごす期間とされています。ただし、忌中より長い期間を指し、忌中では控えるべきことでも、喪中なら許される場合があります。

では、喪中では許されても忌中では禁止とされる行動には、どのようなものがあるのでしょうか。以下の表をご覧ください。

【忌中と喪中の違い】

【行動】 【忌中】 【喪中】
外出、買い物
年賀状
正月飾り
神社の参拝
神棚の参拝
寺院参拝
初詣
慶事(結婚式等の祝事)
レジャー(旅行など)
贈物(お中元、お歳暮、香典返し)
娯楽施設(遊園地、映画館)

初詣については、忌中であれば寺院のみ参拝可能とされ、喪中であれば寺院は問題ありませんが、神社は賛否が分かれます。

旅行などのレジャーに関しては、忌中では故人様を偲ぶ目的であれば許されるとされつつも、賛否があります。喪中でも同様に、故人様を偲ぶ目的であれば認められることがありますが、娯楽施設の利用については賛否両論があるため、避けるのが無難です。

忌中での過ごし方

忌中は、大切な故人様を失ってから間もない時期です。故人様を偲びながらも、通常と同じ生活を心掛けるようにすることが大切です。しかし、大変な不幸があったばかりの時期なので、結婚式や七五三、引っ越し、旅行、派手な娯楽は避けて、基本は静かに過ごします。

ただし、四十九日法要や五十日祭の予約、本位牌の準備は進めておきましょう。

忌中の際に控えること

忌中の際は、控えなければいけないことがいくつかあります。以下に控えるべき事項をまとめましたので、ご参照ください。

お祝い事

忌中では、お祝い事(慶事)に参加しないのが一般的です。むしろ、大切な方が亡くなった直後は、そのような気力すら沸かない時期でしょう。代表的な祝い事は、以下のとおりです。

<代表的な祝い事>

・正月の飾り付け、おせち料理

・結婚式(招待・出席は基本NG)

・子どものお祝い(出産祝、七五三、お宮参り)

・新築工事や新築祝い

・各種祝い事(開店祝、落成祝、就任祝)の招待、出席

なお、お子様の入学式や卒業式(入園式・卒園式)には、出席しても差し支えありません。故人様も、子どもの健やかな生活をお望みのはずです。

また結婚式については、ご自身のお気持ちが整理されているのであれば、ご友人からのお呼ばれに参列して問題ないと考える方が増えてきています。忌中でも出席して差し支えないか、一言ご相談すると良いでしょう。なお、出席の際は、周囲に気を遣わせるような行動や発言を控えてください。

ただし、ご自身が式を挙げる場合は、式場側に忌中明けの日程に変更できるかを確認し、出席者に事情を説明して日程を調整してもらう必要が出てきます。

神社への参拝

昔から神道には「死は穢れである」という考え方が受け継がれています。忌中は穢れの時期とされ、神道では四十九日を過ぎた50日目までがその期間にあたります。この間は神社への参拝はもちろん、境内に立ち入ることも控えるようにしましょう。

また、忌中の間は「神棚封じ」をしなければなりません。神棚は、いわば家の中にある神社になります。神様に死の穢れを近づけないようにするために、神棚にお札や半紙を貼り、忌明けするまではお参りを避けましょう。

一方、寺院には死の穢れの概念がないので、忌中であっても初詣や参拝が許されます。

お酒の席などの参加

忌中では、華やかな場所を避けて静かに過ごすことが大前提なので、パーティーや宴会への参加は控えましょう。年末年始であれば、忘年会や新年会への参加もできるだけ控えます。お断りの方法としては、相談するようにお伝えすることで、角が立ちにくくなります。

【辞退の例文】

「妻の父が亡くなり、現在忌中のため側についていようと思っているのですが、本日はこのまま上がらせていただいてもよろしいでしょうか。」

「母が亡くなってからまだ間もないので気持ちの整理がつかず、今回は参加できる心情ではないのですが、どうしたら良いでしょう。」

以上のように、幹事や上司に伝えれば、配慮してもらえるかもしれません。どうしても断れない場合は、節度を持って参加しましょう。

新年の挨拶

忌中や喪中期間のお正月は、新年の挨拶を控える必要があります。前もって年賀欠礼状(喪中ハガキ)を出して、年賀状を辞退する旨をお伝えしましょう。時期としては、年賀状が用意される前の11月下旬頃が最適です。

また、お正月にご近所の方と顔を合わせた際は、年始の挨拶を交わすことになるでしょう。相手の方が忌中と知らずに「あけましておめでとうございます」と声をかけてくる場合もあります。その際は「今年もどうぞよろしくお願いいたします」と返せば問題ありません。

忌中にお祝いの言葉は使えませんが、お正月にふさわしい言葉でお返しすれば、相手の方も納得するでしょう。

オススメ関連記事

喪中における挨拶のマナー|喪中はがきの例文も紹介します

身内の方に不幸があった年は、そこから1年間が喪中となります。喪中期間中は、さまざまな慶事や祝い事に参列できなくなります...

身内の方に不幸があった年は、そこから1年間が喪中...

続きを読む
喪中における挨拶のマナー|喪中はがきの例文も紹介します

忌明け後にすべきこと

忌中は「より身を慎んで過ごす期間」でしたが、四十九日法要などが過ぎた忌明け後には、どのようなことをすべきなのでしょうか。以下で忌明け後に行う事項をまとめましたので、ご参照ください。

香典返しをする

忌明け後は、香典返しを行いましょう。お通夜式やご葬儀・告別式でいただいた香典の金額に対して、お返しの品物をお贈りします。また香典返しの際は、忌明け法要を無事に終えられた旨を記載した挨拶状を品物に添えて贈りましょう。

神棚封じを解く

仏式では、故人様の死から四十九日法要を終えることで「忌明け」となります。ただし、ご自宅に神棚がある場合は、仏教を信仰していても、神棚に関する扱いは別と考えてください。

神式において、忌中は50日目までとされ、50日を過ぎてから封じていた神棚を解きます。やり方は、神棚封じのために貼ったお札や半紙をはがし、今まで通りお参りを再開させます。

忌中に関するよくある質問

忌中は、故人様がご遺族を悼む大切な時期です。現代は昔ほどの制約はないものの、特別な期間であることに変わりはないため、行動に迷う方も多いでしょう。そこでここからは、忌中に関するよくある質問について回答します。

忌中に旅行をして良い?

忌中の旅行は、基本的に控えるのが望ましいとされています。これは多くの宗派で、四十九日までは故人様の霊が自宅にとどまっていると考えられているためです。

ただし、仕事の出張や、故人様との思い出の地を訪れて、心の整理をつけたいなどの事情がある場合は、周囲の理解を得たうえで出かければ問題ありません。

忌中に髪を切って良い?

忌中に散髪をしても問題ありません。ただし、後に法要が控えていることを考慮し、派手な色に染めるのは控えましょう。

忌中に外食して良い?

古来の日本において、忌中のご遺族はできる限り外出を控えるのが基本でした。しかし、現代では状況が異なり、買い物や外食をしても問題ありません。地域によっては、周囲への確認が必要な場合もありますが、おおむね構わないといった回答を得られるはずです。

ただし、大宴会や祝いの席など華やかな場は控えましょう。

忌中に食べてはいけない食事はある?

基本的に祝い事の食事は避けるべきです。特におせち料理は、お祝いを意味する料理が多いため、忌中にはふさわしくありません。忌中のお正月には、年越し蕎麦や「ふせち料理」などがおすすめです。また、祝いの意味を持たないお料理なら、蒸しガニや鍋料理、しゃぶしゃぶなどでも問題ありません。

「忌中」と書かれた張り紙は何?

昔は、ご家族の死を知らせるために、忌中は玄関先に「忌中」の張り紙を掲げていました。これは、死の穢れを外に出さないという願いを込めたお札でもあったと考えられています。

しかし、張り紙を出している家が窃盗犯に狙われる事件が多発したことから、防犯の観点で張り紙を掲げる家はほとんどなくなりました。詳しくは、以下の記事も参考にしてみてください。

オススメ関連記事

忌中札とは|いつまで掲げる?書き方・掲げ方や意味合いを紹介

ご家族に不幸があった場合、玄関に「忌中」と書かれた札が掲げられます。この札は忌中札(きちゅうふだ)といって、日本の伝...

ご家族に不幸があった場合、玄関に「忌中」と書か...

続きを読む
忌中札とは|いつまで掲げる?書き方・掲げ方や意味合いを紹介

まとめ

故人様が生前楽しみにしていたお祝いはもちろん、ご遺族にとって大事なことであれば「故人も許してくださる」と柔軟に考える場合もあるなど、最近では忌中の過ごし方も変わってきています。ただし、あくまでマナーを守るのが基本です。周りのご親族、特に目上の方への相談は欠かさないようにしましょう。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


「葬儀知識・マナー」に関する記事

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

家族葬といえば、身内や親しい方がごくごく少数で行うご葬儀というイメージがあるでしょう。そこで「親しい人だけの集まりなら服装は自由でいい?」「身内だけでもご葬儀なのだから服はフォーマルにすべき?」などの疑問で当日のお召し物に迷う方も多いでしょう。 そこで今回は、家族葬での服装マナーや、男女別、子どもの服装でふさわしい装いをご紹介します。

最終更新日2025/12/05

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

近年、ご葬儀の形式は多様化しており、従来の一般葬だけでなく、一日葬や直葬、家族葬など、小規模なスタイルを選ぶ方も増えてきました。家族葬はその中でも、ご家族や近しい親族を中心に見送る方法として広く知られるようになっています。 とはいえ、家族葬を選ぶにあたり、参列者をどこまで呼ぶべきか、親戚への連絡をどうするかなど、悩みや迷いが生じやすいのも事実です。 本記事では、家族葬を検討する際に知っておきたいポイントとして、家族葬が選ばれる背景や注意点、参列者の範囲を決める際の考え方などを、できるだけ分かりやすく解説します。

最終更新日2025/11/28

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

お亡くなりになった際、お通夜やご葬儀の前にご遺体を別のスペースへ一時的に安置します。この場所を安置所といいます。故人様と面会するため入れる方は限定されるため、一生のうちでも入る機会は少なく、準備や対応に戸惑う方が多いのではないでしょうか。 そこで当記事では、安置所で故人様と対面する際の流れ、マナーや服装について徹底解説します。

最終更新日2025/11/14

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

仏教では、人が亡くなると「仏の弟子になった」とされ、戒名(かいみょう)を授与されます。しかしながら、神道を信仰していた故人様に仏教の戒名をつけるのは不適切です。よって、死後は神道における諡(おくりな)を授かることになるでしょう。では、諡とはどのような意味を持つのでしょうか? 今回は、神道で人が亡くなった時に送られる諡について解説します。

最終更新日2025/11/07

関連する記事「葬儀知識・マナー」について

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

家族葬での服装マナー|身内だけの場合や、子供の服装についても解説

最終更新日2025/12/05

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

「家族葬で親戚を呼ばない」のは非常識?事後報告の伝え方・文例も紹介します

最終更新日2025/11/28

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

安置所で面会する際のマナー|服装などの最低限の知っておくべきポイントを解説

最終更新日2025/11/14

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

神道での諡(おくりな)とは?戒名との違いや付け方を解説します

最終更新日2025/11/07

埋葬許可証は再発行できる?必要な書類や、紛失したときに探すべき場所は?

埋葬許可証は再発行できる?必要な書類や、紛失したときに探すべき場所は?

最終更新日2025/10/31




埼玉・東京・千葉葬儀場のご案内