
公開日2020/12/04|最終更新日2020/12/04
誰かが亡くなられた際に、「逝去」や「死去」という言葉を耳にされると思います。この「逝去」と「死去」ですが、それぞれ使い方とルールがあるのをご存知でしょうか。故人様へのお悔やみの気持ちをお伝えする際に使い方を間違ってしまうと失礼にあたるため、十分に注意しなければいけません。
そこで今回は、「逝去」と「死去」の意味や使い分けの方法、訃報やご葬儀でのお悔やみの伝え方についてご紹介します。
「逝去(せいきょ)」は、死の尊敬語になります。身内以外の方が亡くなられた時に敬意を込めてその死を表現する際に用いられます。社長や上司などの立場が偉い方だけではなく、友人や年下の方にも「逝去」を用いて弔意を表します。
・○○さんが、□月□日にご逝去されました。
・ご逝去された○○社長を悼み、心からお悔やみを申し上げます。
・ご逝去の報に接し、心からご冥福をお祈りいたします。
上記のように、書く側や話す側が亡くなられた方への尊敬の念を込める時に「逝去」を用います。そのため、「逝去した」という表現ではなく尊敬を表す「ご逝去された」という言い回しで用いるのが一般的です。
一方の「死去(しきょ)」は、親やご親族などの身内の訃報を伝える際に用いられます。また、上司や部下が亡くなられたことを他社の方に説明する際にも用いられます。
・△月△日、入院中だった夫が死去いたしました。
・今朝がた、弊社常務が死去いたしましたので、ご報告申し上げます。
・祖父はアメリカを旅行中に持病が悪化してしまい死去いたしました。
なお、「死去」と同様に身内の方が亡くなられた際に用いる言葉として、以下のような言葉があります。
・亡くなりました
・他界いたしました
・息を引き取りました
・永眠いたしました
・天に召されました
「死去」という表現が直接過ぎると感じた場合は、上記のような遠まわしな表現を用いるとよいでしょう。
身内や友人・知人などから訃報の連絡を受けてお悔やみの言葉をお伝えする際は、相手の心を傷付けないように言葉遣いには十分に注しなければいけません。
「亡くなった」という言葉は「ご逝去」などのように言い換えるほか、不幸を繰り返すことを想像させたり直接的な表現である「忌み言葉」などの表現も避けましょう。
以下で電話とメールで訃報の連絡を受けた際の声の掛け方や返事の内容についてまとめさせていただきましたのでご参照ください。
お知らせいただきありがとうございます。突然のご逝去に言葉も見つかりません。
ご迷惑でなければできるだけ早くお悔やみにお伺いしたいのですが、よろしいでしょうか
ご遺族はご葬儀の準備や葬儀社との打ち合わせで忙しいため、急な弔問は断られてしまうこともあります。ご遺族の心情や状況を十分に考慮して、お悔やみに伺いたい気持ちを伝えるようにしましょう。
この度はお身内にご不幸があったと伺い、驚いております。○○様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
本来であればすぐにでも弔問にお伺いすべきところ、略儀ながら書中をもちましてお悔やみ申し上げます
ご葬儀に参列する場合は、日程や会場、宗派などを忘れずに確認しておきましょう。
ご葬儀に参列してご遺族にお悔やみの気持ちを伝える際、伝えたいことはたくさんあると思いますが、ご遺族の気持ちを考慮してできるだけ簡潔にご自身の気持ちを伝えましょう。
<友人・知人が亡くなられた場合>
この度はご愁傷さまでございます。ご家族の皆様のお気持ちを考えると、胸が痛みます。謹んでお悔やみ申し上げます。
<お世話になった方が亡くなられた場合>
△△の□□と申します。○○さんには、いつも大変お世話になっておりました。
突然のことで本当に驚いております。何の恩返しもできず、無念でなりません。
私にできることがございましたら、遠慮なくお申し付けください。心からお悔やみ申し上げます。
「逝去」も「死去」も、日常生活の中ではあまり使用することがないため、使い分けが難しいかもしれませんが、ご遺族を想う気持ちを忘れずに、十分に配慮して気持ちをお伝えするようにしましょう。
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