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神道(神式)でお悔やみの言葉|弔電・ご葬儀でのマナーも文例付きで紹介

公開日2025/07/04|最終更新日2025/07/04

大切な方の訃報を突然受けた場合、お返事として「お悔やみの言葉」を送るのが日本人の慣習です。しかしながら、お悔やみの言葉を伝える際は宗教によってマナーが異なるため、お返しは慎重にお伝えしなければなりません。

日本で最も使用されるのは仏教用語を使ったお悔やみの言葉です。しかし、もし相手の方 の信仰が神道(しんとう)の場合、お伝えした言葉がマナー違反になる場合があります。そこで当記事では、神道で使用すべき「お悔やみの言葉」を例文付きで詳しく解説します。

神道でお悔やみの言葉はどのように伝える?

神道を信仰する方から訃報の知らせを受けた場合は、以下のような言葉を用いて、お悔やみを伝えましょう。

・拝礼(はいれい)いたします

・御安霊(ごあんれい)の安らかならんことをお祈りします

・御霊(みたま)のご平安をお祈りいたします

神道を信仰する方が亡くなられた場合「御霊が安らかに眠れるよう祈る」との表現を意識して弔意を伝えるとよいでしょう。

冥福・成仏・供養などの仏教用語は使わない

「ご冥福」「成仏」「ご供養」は、日本でのお悔やみで使用される際よく耳にする言葉です。しかし、神道を信仰するご遺族には、この言葉を用いないよう気をつけましょう。なぜならば、これらは仏教用語であるためです。そのため、神道で用いるのは適切でないとされています。

また、「往生(おうじょう)」という言葉も耳にしますが、これも仏教用語です。なお、往生は参列者が使用できる言葉ではなく、仏教を信仰するご遺族側が「大往生でした」などの形で使う言葉なので、覚えておくと良いでしょう。

忌み言葉を避ける

神道でも、仏教やキリスト教と同様に「忌み言葉」が存在します。お悔やみの言葉を述べる際やご葬儀中など、くれぐれも口にしないよう気をつけましょう。

【重ね言葉の例】※不幸が重なるの意味にとられます。

重ね重ね いろいろ 次々と 重々(じゅうじゅう) つづく たびたび またまた ますます かえすがえす 日々 わざわざ 再三

【不幸や縁切りを連想させる言葉の例】

数字の4(死を連想させるため) 数字の9(苦を連想させるため) 終わる 別れる 絶える 去る 失う 切れる 壊れる 薄い  滅ぶ

【不幸が続くことを連想させる言葉の例】

再び また 引き続き なお

【仏教用語】※日本のお悔やみで多用されているため注意が必要です。

極楽浄土 成仏 供養 冥福 往生 他界

直接的な表現を用いない

神道の不幸でも、生死に関わる直接的な言葉は禁忌とされています。これは、お悔やみの場で悲しみに暮れるご親族が「生死の言葉」に触れることで、心の負担がより大きくなることを防ぐための配慮です。これは神道に限ったことではなく、仏教やキリスト教でのご葬儀でも控えるべき言葉なので意識しておきましょう。

【直接的な言葉】

生きている時 生きていた 生存中 死んだ 亡くなる 病気 痛い 急死

そもそも神道とは?

神道は、古来より日本で長い期間、信仰され続けてきた宗教です。仏教は海外から伝承されてきた宗教ですが、神道はそれ以前から日本で根付いてきた日本特有の信仰です。

仏教でしたら如来、菩薩、明王、天部などの仏様を、キリスト教でしたら父なる神とその子イエス・キリストを敬い信仰します。一方、神道は特定の神を定めません。神道では全ての物や自然に神々が宿ると信じられています。

神道での神々は「八百万(やおよろず)の神」と呼ばれており、多数の神々や御霊を信仰する「多神教(たしんきょう)」という形態をとっています。

海や川の水を司る神、風を操る神、山の神をはじめ、金運を司る神や豊穣の神、商売、学問、縁結びに至るまで、神様ごとにさまざまな役割を担っていると考えられているのです。したがって、全国のさまざまな場所に神社が建てられ祀られています。

お社の場所はさまざまで、山の頂きやふもと、森の中、街中にも鳥居があるのを見かけたことがある方は多いでしょう。ここまで神社が多い風景を各地で見られるのは日本だけです。

なお、神道には仏教やキリスト教のような教えはありません。ゆえに仏教の教えを説いた「経典」や、神やその教えについて説かれた「聖書」などといった書物もありません。なぜなら、日本人が長い歴史を掛けながら自然と共に生きてきた感謝のしるしが神化され、自然と信仰されるようになったのが神道だからです。

八百万の神は全国各地の神社で祀られ、常日頃から感謝の祈りが捧げられています。特に神とのご縁 が深い日は神社ごとに縁日が行われ、神々との深いご縁と更なる恵みを願う儀式も行われ続けています。

仏教との死生観の違い

6世紀半ばに仏教が日本へ伝来すると、一般的な宗教として各地に広まりました。こうして多くの方が仏教を信仰し始めると同時に仏教でのご葬儀が一般的となっていきました。

仏教では宗派により考えに多少の違いがあるものの、そのほとんどで「輪廻転生(りんねてんせい/りんねてんしょう)」が信じられています。つまり人が亡くなると三途の川を経て極楽浄土へ向かい、時期がくると再び新たな生命として生まれ変わるとされているのです。

一方で、神道には「故人様の御霊が神になる」との考え方があり、肉体を離れた死者の御霊はご遺族の家を守る守護神になります。つまり、神道で執り行われるご葬儀の目的は「守り神となった御霊を再び家にお迎えする」こととなるので、そのための儀式を執り行うという意味合いになるのです。

神道での「お悔やみの言葉」の例文

ここからは、神道におけるお悔やみの例文をお伝えしていきます。ご葬儀中に口頭でお伝えする言葉と、弔電やメールでの言葉をそれぞれ載せていきますので、ご参照いただければ幸いです。

「ご葬儀」でお遺族に伝える場合のお悔やみの言葉

神道のご葬儀は「神葬祭(しんそうさい)」と呼ばれています。この場でお悔やみの言葉を掛けるタイミングは、以下の通りです。

➀お通夜やご葬儀の受付で香典をお渡しする 際に受付係の方にお伝えする

②喪主やご遺族と挨拶する機会にお伝えする

お悔やみの言葉は、相手の方のご負担にならないように短くまとめてお伝えしましょう。なお、以下のお悔やみの言葉でしたら、神道だけではなく仏教やキリスト教でも使用できます。

・〇〇さまが安らかに眠られますよう、心よりお祈り申し上げます

また、神道だけではなく仏教でも使用できるお悔やみの言葉は以下の通りです。

・この度は、謹(つつし)んでお悔やみ申し上げます

・ご逝去(せいきょ)の報に接し、謹んで哀悼(あいとう)の意(い)を表(ひょう)します

ご遺族が神道と意識しての言葉かけでしたら、以下の文章がより丁寧で弔意も伝わりやすいでしょう。また、冒頭でご紹介した言葉も有効です。

・御霊(みたま)の安らかならんことをお祈り申し上げております

・心より拝礼(はいれい)させていただきます

「弔電」を送る場合のお悔やみの言葉

訃報を受けた際、さまざまな事情でご葬儀に参列できない場合は、お通夜に到着するよう早急に弔電を手配します。遅くともご葬儀当日には到着するようにしましょう。弔電の例文は以下の通りです。

・ご逝去の報に接し 謹んで哀悼の意を表します

〇〇様の御霊の安らかな眠りを心よりお祈りいたします

・〇〇さんとのあまりに早い別れがただ悲しく 胸がはりさける思いです

沢山の思い出をありがとう 御霊の安らかならんことを心よりお祈りいたします

「メール・LINE」で伝える場合のお悔やみの言葉

親しい間柄の場合は、メールやラインで訃報が伝えられることがあります。そのような場合は以下のようにご返信されてみてはいかがでしょうか。

・件名:お悔やみ申し上げます(〇山〇子)

この度は、〇〇様のご訃報に接し、深くお悔やみ申し上げます。

〇〇様を亡くされたご家族様のご心痛を思うと言葉が見つかりません。

お手伝いできることがございましたら、お声がけ下さい。

まとめ

神道を信仰する方から訃報を受けた際や、神道のご葬儀へ参列する場合は、ご遺族へ掛ける言葉に気をつけなければなりません。特に人が亡くなった場面では習慣的に仏教用語が用いられがちなので、言葉選びに配慮する必要があります。

いざという時、お悔やみの言葉を掛ける場合は、相手の方々が信仰している宗教を改めて理解することが大切です。もし信仰先が分からない場合は、忌み言葉を避けつつどの宗教でも使えるお悔やみの言葉を述べれば、失礼なく弔意を示すことができるでしょう。


記事の制作・編集
セレモニーコラム編集部

60年の歴史と実績のあるセレモニーのご葬儀専門ディレクターが監修。喪主様、ご葬家様目線、ご会葬者様目線から分かりやすくのご葬儀のマナー知識をお伝えします。


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